誘拐の手紙だと…!?


『男性児童無差別誘拐』


始まりはある青年が誰かに連れさられるということからだった。青年はGPS機能の付いた服を着ていたため、逆探知捜索をした。だが、残念なことにそのGPS機能の付いた服は既に破り捨てられていた。

監視カメラでの創作も行ったが、残念なことにハッキングされており、データが飛んでいたという。


そこから速度は上昇し、1ヶ月で10人ほど誘拐された。年齢は別々、年寄りから若い子供までといったものだ。しかも、犯人がまだ特定出来ていない。

どうしたものか…


「アキラになんか手紙来たよ〜読む?」


(手紙?この俺に?政府からか?)

「あい!」


「なになに…『あなたを貰いに行きます。ちゃんとした服を用意しておいて下さい。ダサいです』!?これって最近の誘拐事件じゃない!?まずいわ!ママに相談しないと!他にも警護人にも!葵依はアキラのそばにいてあげて!私が行ってくる!」


「え、えぇ!?ちょっと何!?どういうこと!?なんでそんなことになってるの!?アキラ、知ってる!?」


(分かるわけなかろう!まだベイビーだぜ!?一応な!中身は成人だがな!)

「ん〜!」


「ほんと?てか、ちゃんとした服って何?これじゃダメなの?」


葵依は自分の服を持ち上げる。そりゃゴスロリじゃダメでしょ。え?今、俺の着てる服?ゴスロリだけど…違うんだ…これは試練なんだ…俺が着たいわけじゃない。寝てる間に着替えさせられてるんだ…!

多分、まともな服に着替えて欲しいって思ってるんだろうな…ん?なんでまともじゃないの知ってるの?


葵依きいちゃん!誰かに見られてるかも!早く知らせて!)

「あいあい!だいだだぶ!」


「え、えっとぉ…窓を指さして自分の方に指ってことは誰か見てるってやつだっけ?…って!?それはまずいじゃない!早くしないと!えっと…まずは…!」


(まさか俺にこんな手紙が来るだなんて…てか、手紙の主も服装はダサいと思ってるんだな…)


今は夕方。もう時間が無い。俺に出来ることをしよう!


俺はハイハイであるものを取りに行った。断じて、オムツや服じゃないぞ!?

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