生きた証
雨宮 徹@クロユリの花束を君に💐
生きた証
みなさんがカクヨムに投稿するのはなぜでしょうか? 小説化を狙って? 誰かに見て欲しくて? リワード目的? 様々な理由があると思います。どれもありだと思います。
私は全部です。どれも理由の一つですが、一番比率が大きいのは「誰かに見て欲しくて」です。
ではなぜ見て欲しいのか。最近ある気づきを得ました。
ここからは私ごとになります。私には持病があります。個人情報になるので病名は伏せますが、発作によりいつ意識を失ってもおかしくない病気です。しかも、治る見込みはありません。これから数十年、死ぬまで付き合っていかなければなりません。
車の免許は持っていない、というより持つ資格がないのでそこはご安心ください。他人に迷惑をかけたくありませんから。
突然意識を失う、これは致命的です。立っているときに意識を失えば、頭を打ちます。それが原因で死ぬこともありえます。例え死ななくても、植物人間になるかもしれません。
もちろん、投薬である程度コントロールはできていますが、医者からは「アルコールは控えるように」「生活のリズムを崩さないように」などなど、色々な指導があります。
そんな状況下で生きるのはかなり苦しいです。発症して十数年。過去に十数回、意識を失って倒れたため、自分はいつ死んでもおかしくない、と考えています。今までがラッキーだったのです。
最近は意識を失くす数秒前に「まずい」と感じることができるようになりました。これによって、瞬時に安全な体勢をとれるようになりました。
一方で意識が遠のく時に「このまま死ぬのか」と思います。複雑です。
数ヶ月前に初めて会社で倒れました。もちろん、会社は持病を把握しており、配慮はしてくれていましたが、プライベートで根をつめすぎました。
私は趣味になると熱中して集中状態になり、時間が経つのを忘れてしまうのです。プラモデルを作るのに夢中になってしまったのです。
これ以来、息抜きの趣味さえ死ぬというリスクがつきまとうようになりました。
また、この件をきっかけにヘルプマークをつけることにしました。知り合いがいない場所で倒れてもどうすればいいか、分かってもらい助けてもらうためです。
日本には優しい人が多く、ヘルプマークを見て席を譲ってくれる方がいます。私の場合は疲れが溜まりすぎても発作のリスクがあるので、座るだけでもリスクを軽減できるのです。大変助かっています。
また、仕事の関係でメンタルをやられ、現在もメンタルクリニックに通っています。
仕事、プライベート関わらず精神的にまいると、メンタルが不安定になります。メンタルが不安定になるとどうなるのか。睡眠時間が短くなります。すると、生活のリズムが崩れて、持病で倒れ最悪死にます。それを考えるとメンタルが不安定になり……負のスパイラルに陥ります。
心身ともにズタボロです。
私が小説を書きたいと思った最初のきっかけは書籍化すればいいな、から始まりました。カクヨムではなく公募です。
しかし、そううまくはいきません。公募は下読みが面白いと思った作品が一次選考を通過します。一次選考で落ちた場合、読者はたった一人です。これはすごく悲しいですね。
そんな中で辿り着いたのが「カクヨム」です。ネット小説であれば、読者が一人ということはありません。悲しい思いをせずに済みます。
最初はそれが目的でした。しかし、今は違います。もちろんみんなに読んでもらいたい、という思いはありますが、持病と向き合うなかで、理由が変わりました。
仮に私が死んだとしましょう。両親や友達は悲しむでしょう。彼、彼女らが生きて私を想い続ける限り、心の中で生き続けます。綺麗事かもしれませんが。
では、両親たちも死んだら? 私という存在は忘れ去られます。
しかし、ネット小説を投稿したら、どうでしょう。ネットの海に漂い続ける限り、誰かの目に触れるかもしれません。
その時に読者が私に想いを馳せるかもしれません。これが私が小説を投稿し続ける理由になりました。
だから、私は今日も小説を投稿し続けます。生きた証を残すために。
生きた証 雨宮 徹@クロユリの花束を君に💐 @AmemiyaTooru1993
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