(カクヨムコン9応募)彼女が寝取られてしまったのだがそれは俺の彼女であり義姉妹の姉の方だった。そして.....?
アキノリ@pokkey11.1
第一章 相殺
これは正当防衛だから。お兄ちゃん.....♡
第1話 正当防衛
☆(長住隼人)サイド☆
浮気とは基本的に悪とされている。
どれぐらいの悪かといえばまあ簡単に言えば人間関係が壊れる。
そんなもんだと軽く今まで思っていたのだが。
俺の彼女である義姉妹の姉の方がガチでそのまま寝取られた。
その彼女の名前は長住桜(ながずみさくら)という。
そして長住桜の妹の名前は長住春(ながずみはる)という。
長住桜の彼氏の俺は俺の名前は長住隼人(ながずみはやと)という。
本当に最悪だった。
今ももう別れようかと思うぐらいだったが。
何故なら桜はラブホに男と一緒に入って行った。
「穢らわしいな」と呟きながら俺は帰って来たのだが。
そして俺は自室で泣いていた。
俺には魅力が無いって事だろう。
(そういう意味でああやって)と思っているとドアがゆっくり開いた。
「.....お兄ちゃん」
「.....何だ。春。.....すまないが今はそっとしておいてくれないか」
「そういう訳にもいかないよ」
「.....」
春を見る。
そんな春の姿はボブな感じの髪型。
それから顔立ちが本当に小さく。
花の髪飾りを着けている。
モデル級の女子だ。
つまり圧倒的に可愛いのだが.....今はそんな姿を見る気にはならない。
「.....春。本当に今は.....」
「ねえお兄ちゃん」
「.....何だ?」
「お姉ちゃんは浮気した?」
「.....え.....」
「お姉ちゃんのスマホを数字を入れて解除して見たら浮気している感じだったから。だからお兄ちゃんを悲しませてない?」
そう言いながら春は俺の胸に手を添える。
それから俺に寄り添って来た。
「オイオイ」と言いながら春を見る。
春は「ねえ。お兄ちゃん。浮気されたんだよね?ね?浮気だよね?」と言ってくる。
そして悪魔の様な笑顔を浮かべる。
「だったら私達が浮気しても構わないよね?」
「待て.....春。それはどういう意味だ.....!?」
「私はお姉ちゃんが心底妬ましかった。殺したかったから.....だからちょうど良いよこれ。.....私はお兄ちゃんが好きなの。好きなんだ。とにかく好き」
「おい春。冗談はよせ。そんな事を言うな.....」
「私が冗談で言うと思う?私はお兄ちゃんを心底から愛しているよ?」
春は「隙あり」と言って背伸びして俺の耳を齧った。
甘噛みをしてくる。
俺はゾクッとしながら体の力が抜ける。
そして床に崩れ落ちる。
すると四つん這いになった春が胸元を開けて迫って来た。
「ねえねえ。お兄ちゃん。浮気したら真面目に犯罪とかだよね?だけど犯罪には正当防衛って言葉があるよね?先に犯罪を犯した人に攻撃しても罪にならないってやつ。.....それだよ。今の私達の関係性って」
「ば、馬鹿野郎!?そういう問題じゃない.....」
「じゃあどういう問題?教えてほしいな.....」
春は猫の様にゆっくり紅潮した顔を見せながら迫って来る。
それから俺にキスをしようとしてくる。
俺は「待て!?今はそんな気分じゃ.....」と言うと下の階から「隼人ー!お風呂!春も!」と声がした。
すると春は動きを止めて「チッ」と舌打ちした。
それから立ち上がる。
「お兄ちゃん。この分のリベンジは後日にね」
「.....お前な.....俺はあくまでお前の姉と付き合っているんだぞ。.....まあ浮気されたけどな.....」
「それじゃあ説得力がないよ。お兄ちゃん。.....だったら私が貰っても良いよね。あんなクズとは比較にならない様な恋人になろう」
「いやいや.....お前.....」
「私はあくまでお兄ちゃんが好き。.....大好きだから問題ないね」
それからニヤッとしながら春は立ち上がる。
そして胸元を整えながら「じゃあまた後でね。お兄ちゃん」と言ってくる。
俺はその言葉に心臓をバクバクさせながら見つめる。
それから目の前を見ていた。
壁際まで追い詰められていた.....危ない。
「しかし.....本当にアイツは俺が好きなのか?」
俺は驚愕しながら手を動かしつつ立ち上がる。
それから俺は部屋から取り敢えず出た。
そして下に降りると.....桜が居た。
桜はニコッとしながら「お風呂入ってるよ」と言ってくる。
昨日なら.....何とも思わなかった普段の姿だが。
今はもう.....考えれない。
「ああ」
俺はそう返事をしながら春を見る。
すると春はニコッとしながら俺を見てきた。
その顔は計画性を持っている様な顔に見える。
俺はゾッとしながらも「春は何の漫画を読んでいるんだ?」とかろうじて聞けた。
春は「そうだね。ラブコメかな。三角関係の」と答えた。
「.....そ、そうか」
「うん。えへへ」
春はニコニコしながら漫画雑誌を置く。
それから俺を柔和になって見てきた。
俺はその様子に慌てて洗面所に行った。
何かヤバい気配を感じる。
本当に何かネットリした様なまるで汚泥の様な気配だ。
「まあ学校の事もあるしね。ゆっくり入って」
「.....そうだな。桜」
「.....」
一瞬だけだったが春の視線が急に冷めた。
冷たくなった。
冷酷な視線になった気がする。
それで姉を見た。
俺はその様子に汗をかきながらそのまま急いで風呂に入る。
どうなるんだろうかこれ.....。
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