剣と魔術の異世界に転生して、科学と魔術が交差qあwせdrftgyふじこlp

相場たつき

第一章

【01-01】晩餐の途中ですが、ここで臨終です

 俺の名前は加藤瑠音ルネ


「ルネ?女の名前なのに……なんだ男か」


 なんて思っても、いい年したおっさんだから


「ルネが男の名前では何が悪い!俺は男だよ!」


 なんてキレて殴ったりしないから、どうか安心して俺の愚痴を聞いてほしい。






 こんなDQNネームで分かる通り親ガチャには失敗しているので、家は貧乏だった。でも頑張って受験勉強して奨学金で一流大学に入って、海外留学してから向こうでずっと働いていたけど、コロナで日本に戻ってきたんだ。


 でも俺は今、臨終を迎えようとしている。


 夕食を食べていたら、何年も会っていなかった父が突然訪ねてきた。借金まみれで疫病神みたいな人間だから住所なんて教えてなかったんだけど、役場の生活保護課で俺の現住所を教えられたらしい。金の無心を断ったら突然バッグを漁り始めて、油紙に包まれた物体を落としたんだ。中身はヤクザから盗んだトカレフ*で、暴発した弾が俺を撃ち抜いたのさ。


 こんな惨めな最期なんて絶対に嫌だ。死にたくない!って思ったら、神様が出てきて大御神O開発D援助Aとして発展途上の異世界に行って文明を発展させろとか言われて、転生させられた。











*トカレフ…旧ソビエト連邦軍や中国人民解放軍が使用していた拳銃。製造コスト削減のため安全装置が省略されていて、暴発するリスクが大きい。山口組分裂以前は、困窮したヤクザが数万円で一般人に手放していたという噂もある。

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