第27話「幸せな顔」

ほらーかずま!

>なんだリンゴ女神

お客さんよ

>ああ、わかった

その感じだと、これから驚くわよ

>なんだもう三年も働いたんだ、驚くことなんて


「おにい!」

「え!?」

「私、来ちゃいました!!!」

「ベルガモット!!!」


ほら言ったでしょ

>ありがとう


「お兄を探して私たちも色々したんだけどねー」

「まさか、それで死んでないよな」

「大丈夫、私は確証があって、自殺したから」

「自殺!!!」

「そ、」

「お前ってやつは・・・」

「黒姫が元の世界で待ってるの、行かない?」

「でも俺は天国の仕事に就いたんだ」


>なぁリンゴ姫

なによ・・・聞かないでそんなこと

>俺、行っていいか

だめに決まってるでしょ

>だよな・・・

嘘よ

>え?

行きなさい

>だけど、どうやって

簡単でしょ、あなたには死者の魂を導くハープがあるでしょ

>あれを逆に弾くって事か

そうよ

>でもそれって禁忌なんじゃ

いい、ルールなんてお膳立てなの、それを躊躇したらそこまでの人間なのよ

>ありがとな、リンゴ女神

いいわ、もうさよならよ

>お世話になった、ありがとう。

何よ、礼儀なんてかまして、とっとと行っちゃいなさい

>お前、泣いてるか

バカ言わないで、私があんたご時の事でなくなんて、ほら。さっさ。。

>ありがとな

>もう、バカァ。


ハープの逆弾きをしますか?

これによって世界は転覆し

天国と地上へのゲートが繋がれます

このバイパスをつなげた場合の被害は予測不能です

>かまわない、やれ

承知しました。


プレイソール

アクリシス

テルミットオーバー

サイクロノクス

ゲート移送

完了

ブリーチまで3

カウント0

フェルミナンス


「お帰りじゃ、かずま」

「おお、黒姫」

「これで元通りじゃの」

「そうだな」

「長かったな」

「ああ、長かったの」


「またよろしくな、黒姫、ベルガモット!!!」

「「うん」」


「なぁ、かずま、」

「なんだ黒姫」

「お前さんはまだ20歳か」

「そうだぜ二十歳だ!」

「お前の妹は、あれから歳をってないんじゃ」

「竜の力か?」

「そうじゃ、竜は不死だと言っておる」

「そうか、だが、竜の力を譲渡すれば、片方は死ぬんだろ」

「そうなんじゃ」

「どうすれば・・・」


「ひとまずは再開を祝して、酒を飲むぞ!」

「え?黒姫まだ、小学生だろ!!」

「何を言う、もう、中学生じゃ!」

「おお、てか学校行ってるのか?」

「いや、いろいろ間の抜けた質問じゃの」

「なんだ、いいだろ、聞きたいことがいっぱいあったんだ」

「それほど焦がれてたか」

「まぁまぁだな」

「そんなに強がりよって、ほんとに隅に置けんな」

「なんだ隅って??」

「あ、いや、これはなんでもないぞ」

「お前、さては、俺が!!!」

「いや、なに主のシスコンぶりに感銘を受けただけじゃよフフ」

「あー黒姫!!!どうせまたお前だって、ゲームしてたんだろー」

「何を言いよる、童だって、真面目に学生してたわい!」

「へー、どうだか。ねーベルガモット、こいつどうだったー?」

「ずるいぞ、主よ、そうやって、童の秘密を知ろうなどと!」

 >ああお兄、気になってるんだー、黒姫ちゃん、しっかり頑張ってたよ

「なんか、お前ら、結託して、俺に何か吹き込もうとしてるだろ!」

「ないない、お兄みたいな、純真な人ほど、可愛いなって、それだけだよ」

「もういい、酒は一人で飲む!」

「あーすねちゃった!」

「ほっといてくれ!」

「かわいい~」

「ふんだ!」

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