第3話 カレンダーの日/『定位置』

カレンダーをめくるのは彼女の仕事だったから、窓ガラスに結露ができる頃になっても、壁のB3サイズ分だけ常夏だった。

年が明けたらいっそカレンダーを飾るのをやめてしまおうかと考えたけど、空白ばかり目立つから新しいのを買ってきた。

代わりに色違いのマグカップは、今年最後の不燃物の日に捨てた。




◆12月3日は「カレンダーの日」/2023年12月3日作

#140字小説 『定位置』

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