その4 短大卒が感じる実習の気まずさ
保育士や幼稚園教諭になるには、短大でも専門でも四大でもなんでもいける。ぶっちゃければ資格なくても働けるし、働きながら資格取得する人もいる。
じゃあ保育職を選ぶ人は何を基準に学校を選ぶかといえば、私の場合は「さっさと社会人になりたかった」から「短期大学」を選んだ。
四大を選ぶ人はお給料面でも変わってくるし、そもそも取得できる幼稚園教諭の免許が少し変わってくる。
車の免許みたいなもんで、短期大学卒だと「幼稚園教諭二種免許」になり、四大卒だと「幼稚園教諭一種免許」になる。
何が変わるかと言えば仕事内容的には変わらんが、給料がちょっと変わるくらい。
でも気をつけて欲しいのが、入社当初に「二種」で、途中で「一種」を取得しなおしても、給料があがらない職場もある。クソである。
あとはついでに小学校教師の免許取れるところもあって、短期大学で三つも取得するのキツ〜て人は四大に行く人も多いと思う。
でも短期大学の二年で「保育士」「幼稚園教諭二種」「ベビーシッター」「ピアヘルパー」「小学校教諭二種」「児童指導員」とかの履修できる授業全部とって必要な実習にも全部行って取れる資格網羅してたやつもいるので死ぬ気になればなんでも出来るんだなぁとその子を見て思ってた。
で、まあさっさと働きたかった私は短期大学を選び、無事ハタチで新社会人となったわけです。
新卒で入った職場が私立の幼稚園だったわけなんですが、こういう職って「実習生」が入れ代わり立ち代わり結構来るんですよ。
でね、四大だと実習生が私より年上とかざらなの。私、もう一年目で人手足りなくてクラス持ってて(副担任ではあったんだけど)、歳も近いからって実習生に教える立場になっちゃって。
いや、私もまだ入社三ヶ月ですが……!? みたいなシュチュエーションもありました。
こういう職種にいた人はたぶん分かる〜ってなると思うんだけど、実習生ってまじで雑用しかさせられないの。
私が実習生のときは「なんでこんなんばっか」と面倒くさい雑務を押し付けられてたから、絶対に私が教える立場になったら保育について教えちゃうぞ〜とか意気込んでたけど、無理だったわ。
そんな暇、ない。まじでない。してもらうこと一生懸命探して探してやっと雑用みたいなそんなレベル。
だって任せられる仕事、ないの。保育職って、基本そういう細かな雑務か、もしくは書類かのほぼ二択で。書類を実習生に任せられる訳もなく、結局は雑用ばっかになってしまうわけで。
というわけでめちゃくちゃ雑用ばかりお願いしちゃうっていう……。
でもこれがさあ。
ほんと当たりハズレおおくて(失礼)
画用紙一枚切ってもらうのにも、ガッタガタの線でもいいやって思う子、綺麗に丁寧に切る子、時間かかる子、色々いるんですよ。
ガッタガタの場合は後から職員でやり直したりするし、時間かかる子は足りない分こっちで足して、なんていうか、最終やっぱり自分でやればよかったなっていう疲れだけが残るんですよね……。
だから、別にしなくてもいいような雑用ばかりになってしまうという。
そしてなにより一番のキツいポイントは、「記録簿」でした。
記録簿ってね、ほんと、地獄なんです。一日疲れた体を休める間もなく、帰ってからボールペンでその日のねらいや、保育内容とかの日案を書いたり、教師の動きを書いたり、感想を書いたり。
しかもそれが、修正テープや修正ペン禁止のところも多くて……。理由としては公正証書だからってのが大きいんですが、実習生にもそれを求めるわけです。
下書きして、ボールペンでなぞって、間違えたら一から書き直し。
しかも、「私たちってほんとにこの欄に埋まるだけの保育してた? もっと色々動いてたと思うけど、見てた?」とか言われ、記録簿一枚だけでは怒られるので何枚にも渡って子どもの動き、職員が何を思ってどんな援助をしていたのか、そしてそれによって子どもがどう変わったのか…………を、メモをとるの禁止される園もあるのでひたすら思い出しながら書いて、気がつけば日付け変わってる……。
朝も早い……。もう寝る時間なかった、家出ねば……みたいな。
そんな生命削りながら書いた記録簿をね、年下の私に赤ペンで修正され、次の日には修正した記録簿と、その日の分の記録簿と、両方出さないとなんですよ。
年下の私、地獄でした。
だからこそ特別な理由もない場合、オススメするのは四大に行くことです。
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