子どもが好きなだけじゃやっていけない保育職のリアル

その1「保育士ってなんかエロい」とよく言われる

 人から職業を聞かれる時って結構ある。


 私は、いつも「子ども関係の仕事してます」と答える。

 なぜなら一般的に「幼稚園」と「保育園」の違いを分かっていない人も結構いて、その違いについていちいち説明するのも面倒くさいからだ。


 特に、幼稚園で働いている人はそうだと思う。

 保育士ならば「保育士です」で完結するが、「幼稚園教諭です」と言うとややこしいのだ。

 「一緒じゃん」という人も多いが、厳密には保育士と幼稚園教諭だと免許も違うし管轄も違う。


 でもその説明を全員にいちからするのは面倒くさい。なので、「子ども関係の仕事してます」というのだ。


 「子ども関係の仕事」と言えば、大抵は相手が「保育士とか?」と聞いてくるので、「そんなところです」と返す。こっちの方が回りくどいし面倒くさいくない? と思うかもしれないけれど、結構他の同職の方もこの言い回しをする人が多かった。


 そしてこの質問に答えたあと、八割くらいの確率で「保育士ってなんかエロいよなー!」と言われる。


「保育士ってなんかエロい」


 どうしてこのイメージが定着したのだろうか。保育士という単語から何故「エロい」に繋がるのか。

 赤ちゃんプレイでも想像しているのか?


 ともかく、保育士というだけで「エロそう」認定され、高確率で変なやつを引き寄せてしまう。

 さらに厄介なのは、そういう人に「彼氏がいるから」と拒否すれば、「保育士なのにやってんの!?」とさらにゲスな反応を示される。正直、許されるならどつきまわしたい。


 もう私は子ども関係の仕事を辞めているが、それでもお願いします。

 保育士に「なんかエロそう」というのはやめてあげてください。


 ニコニコして「そんな事ないですよぉ」と言いながら、脳内ではお前のことぼこってます。

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