第2話 相方

「俺もまだまだ新人だから偉そうなことは言える立場じゃないけど、金井さんはなんで芸人になろうと思ったの?そんな顔もかわいくてスタイルもいいんだから、モデルさんとか女優さんとか興味なかったの?」


「かわいい?私が?」


「いや、私以外にいないでしょ」

すると安奈は

「私にかわいいなんて言葉似合いませんよぉ~!私は小さい頃からお笑いが大好きで、毎年のM-1グランプリとか面白いな~、私もいつかこんな漫才してみたいな~と思ってみてたんですぅ!だからこの世界に飛び込んだですぅ!」



「さっきから思ってたんだけど、語尾に小さい母音がついてるみたいな、それは金井さんのクセ?」

「小さい母音?なんですかそれぇ~」

「ほら、それそれ!」


宏はこの時思った。この子おもしろい。かわいい見た目に反したおもしろさのギャップがまたいい!相方はこの子がいいかも!

「金井さんって相方さんもういるの?」


「昨日か一昨日に入ったばかりなのでまだいませんよぉ!」

「昨日か一昨日って、覚えてないのか!まぁいい」


「ん?」



「金井さん、俺と漫才やってみないか?」


「…貝柱さんとですか?」


「そう!金井さん、いや、安奈さんとならいい漫才ができそうな気がするんだ!」



「いいですよぉ!」

「ホントにいいのかい?」


「はい~!いいですよぉ!」


こうして少し無理やりな感じもするが、宏は所属4カ月目にして安奈という最高?の相方を見つけたのだった。

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