第25話 暫しの休憩と晩御飯
アティム大陸・ロマネスコ王国・辺境都市・シールド・マムの家
アンナに案内され階段を上がり、現在ソラシスは三階にいる。
(綺麗に掃除されているな…高いだけある。一泊15万円…)
「お客様。こちらの部屋になります」
アンナは鍵を取り出して、301と書かれた扉を開けた。
「ほぉ~良い部屋だな」
(そこそこ広いな…ベッドもあるし、ソファーもある…)
「はい。お風呂とトイレも部屋に付いております…」
アンナは部屋の説明をしながらも…チラチラとクウを見ていた…
「アンナちゃん…だったかな?クウに触りたいのかい?」
現在クウは、おとなしくソラシスに抱っこされているのだ。
ソラシスの言葉に驚き…自問自答しているアンナ。
「やさしく撫でるなら、少し触ってもいいよ」
その言葉に笑顔になるアンナ。
ソラシスの抱えるクウの頭をやさしく撫でて、とても幸せそうな顔をしていた。
「キュ~」
クウの鳴き声に…
「きゃあ~!かわいいです~♪もふもふでふかふかで…」
「クウの毛は触ると気持ちいいよね~」
「はい!」
間髪入れずにソラシスの言葉に同意するアンナちゃん。
それから数分間、クウを堪能したアンナであった。
「俺の名前はソラシス、しばらく宿の世話になる。よろしく」
「ソラシスさまにクウちゃんですね。よろしくお願いいたします」
アンナは深々とソラシスにお辞儀をした。
「おかみさんにも言ってあるが、部屋で食事をしたいから持ってきてくれ」
「直ぐにお持ちしますね」
そう言い部屋を後にした。
(さてと…メシを喰って少し休憩したらギルドに行くか…)
ソラシスはクウを撫でながら今後の予定を考えていた。
トントンと扉がノックされ
「お食事をお持ちしました」
「ああ、入っていいよ」
ソラシスに入室許可をもらい扉を開けて、食事を運びテーブルに並べるアンナ。
テーブルには、ステーキ、白パン、くだもの、何らかのスープにポテトサラダみたいな感じの食べ物が並べられた。
(いい匂いがするな…)
「キュキュキュ~」
(おいしい匂いに我慢ができないようだな…)
ソラシスは自身の胸から飛び立とうとするクウを必死に抑えていた。
「クウ!もう少し待て」
「キュ」
ソラシスの言葉にしょんぼりするクウ…
その瞳はテーブルに並べられている料理を捉えていた。
アンナは食事をテーブルに並べ終えると…名残惜しそうに部屋を退室した。
ソラシスは椅子に座り並べられた料理を見渡した。
(盛り付けも綺麗だし…匂いも良いなぁ~旨そうだぁ!)
「キュー!!!」
「分かった分かったよ。食べようか…頂きます」
「キュ!」
クウが食べやすい用にクウの皿はデカいのが使われている。
暫しクウと食事を楽しむソラシスであった。
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