鈴木と安藤

黒蛙

第1話 鈴木と安藤

「お前は鈴木、俺は安藤

「何を急に分かりきったことを

「何故お前はりんぼくではないのか……

「意味がわか……あー、俺にしてみればお前は何故やすふじじゃないのかって話か

「そう!何故か◯藤系の名字はみんな音読みなんだよ

「確かに?

「藤系は迫害されているんだ!

「大げさな


「どこかに訓読みをする藤はいないのか!

「伊藤とか加藤はわからんが、武藤ならたけふじでいけそうだな。あ、なんかたけふじって聞いたことあるぞ

「何だと!藤一族に希望の花が!

「それは希望にならないからやめろ


「って、これ日本一の富士じゃねぇか!紛らわしすぎるだろ!

「そっちだったかー。あー、あれじゃね?日本一の方と間違われやすいから変えたんじゃね?

「おぉ……なるほど……お前天才か?ということは藤一族は日本一に抗った一族ということか!

「日本一に屈した一族かもしれんけどな

「余計な事言うな!

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