第21話 次なる依頼
『我々としては、バーチャルチェンジャーの名が知れ渡ってくれればそれでいいのですよ』
「そ、そうですか……」
『……と、いうわけで、次の仕事の依頼なのですが』
「え!? ちょ、ちょっと待ってください! メモ用紙持ってきます!」
突然、社長が仕事の依頼をしてきたので、私は急いでペンと紙を用意した。
『我が社のドローンカメラの性能を宣伝するためのライブ配信をしてほしいのです、場所は山梨県にございます、我が社が運営するテーマパーク「センテンドーランド」、依頼料は70万円、いかがですか?』
70万円か……ダンジョン配信と比べると危険なものではないし、妥当な値段かな。
ただ、テーマパークで何をしろって言うんだ? ちょっと探りを入れてみようか。
「……具体的にどのような配信をすればよいのでしょう?」
『純粋に、テーマパークを楽しんでいただければいいです』
「はぁ……そうですか」
なら……別にいいかな?
「わかりました、引き受けましょう」
『ありがとうございます、ご希望の日程を教えていただけますか?』
「そうですね……空いている日は……」
私はカレンダーを見ながら、空いている日を教えた。
そのまま流れるように、日程が決まってしまった。
『……かしこまりました、他に何かご希望はありますでしょうか?』
「希望ですか、そうですね……」
折角テーマパークに行くなら、誰かと一緒が良いかな……うーん。
そうだ! ここは……。
「井上純を……呼んだりできませんか?」
そうだ、ここはお礼も兼ねて、純ちゃんと一緒に遊園地を周りたい。
それにコラボ配信がかなり好調だ、ここでライブ配信をしたらお互いにも利点があるはずだし、社長の言っていた「いい宣伝」にもなるかもしれない。
『なるほど……井上純との遊園地コラボ……いいですね! そうしましょう! 井上純からはこちらから連絡しておきます』
「ありがとうございます! 社長!」
『後日改めて連絡いたします、では』
「し、失礼します!」
私は電話を切り、ベットに寝転んだ。
「やったぁ……純ちゃんとの遊園地コラボ……楽しみだなぁ……」
私は掛け布団を掴みながら、ベッドの上を転げまわった。
純ちゃんとのコラボ配信……また純ちゃんと会える……それだけでも、嬉しかった。
「早く当日にならなかなぁ……」
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