第92話・TRAVEL IN OKINAWA 15[It's a little cute]
お土産を物色して、初日の開始直後から爆買いしようとして佳己が止められて、サーターアンダギーを食べ歩きして。
しかし人の多さがヤバいね。連休なのもあるけど、皆んなホント沖縄好きだよね。
「このまま波の上ビーチ行きましょー!!」
「よく分からないけど、おおーー!!」
「りねこさん早くテンション戻して。面倒くさい」
「ガーン!!な、名嘉くん!?」
「波の上ビーチって近いんですか?」
「ホラホラ!歩いて行けるー!」
ケータイの地図を見せながら佳己にくっつく恋那。
早くも勝負に出たか!?
「くっつかないでください」
押し返す佳己。その時一瞬名嘉の方を見る。がさっきまで名嘉がいた所に彼女はいない。
どこ行った?
「?」
佳己も一瞬混乱する。恋那とは反対側からー。
「私にも見ーせて♪」
名嘉が現れて佳己にほっぺたをくっつける。
それには佳己もビックリ。
「な、名嘉さん・・・!く、くっつかないでください・・・」
「え〜良いじゃん〜!ねぇ?恋那ちゃん〜」
「そーですよねー!佳己ちゃん〜」
押しのける佳己の手を避け恋那再びくっつく!
「あーあーあー」
されるがままになる佳己。
左側に恋那、右側に名嘉。さながら久しぶりに会った幼い姪っ子を可愛がる叔母の図。
でもなされるがままを装いながら佳己は右側に全集中していた。
名嘉の考えはこう。
「(恋那ちゃんのノリに乗ってスキンシップすれば自然に佳己ちゃんにくっつける!)」
「(と考えているんでしょう、名嘉さん。でもそんなに顔真っ赤にしてたら何もなくても疑われるから。犯人じゃないのに犯人扱い)」
名嘉は一般的な女子の様に生きてはこなかったらしい。
陰キャでもないが陽キャでもない。良い意味でも悪い意味でも個人主義、一匹狼でその状況に悲観もしてない。
全く少女漫画なら扱いづらい。
だからこういうスキンシップにやるのとされるのも慣れてない。だから顔に出る。
その反対に恋那は慣れてるからいつも通り。
「(隠すなら逆効果。まぁでもそんなに私とくっつきたかったなら仕方ない)」
佳己の全集中がより強くなる。
その時そんな名嘉を見て恋那は思った。
「(顔赤っ!・・・ちょっと可愛いなぁ)」
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