第4話・THE FIRST DATE 3
私たちはデートらしいデートををした、、、と思う。
私はデートなんて今までしたことがない。
ので、今回のデートが合っているかなんて分からない。
カフェ行って、オシャレ通りを散歩して、そのあと服を見た。
佳己ちゃんはやたら可愛い服を着せようとしてきた。
いやいやそういうのは君の役でしょ、私似合わないから似合わないから。
と断ったが、この時の佳己ちゃんの押しの強さはすごかった。
それでも買うまでには至らなかった。お金もないしね。
断ったあとお昼を食べにいった。
佳己ちゃんがラーメンを食べたいと言ったので、二人で女二人でラーメン。
今時なラーメンっぽくないオシャレなラーメンではなくがっつりラーメン。
私は良いんだけどね。好きだしラーメン。それからデザート探しにまたオシャレ通りに向かう。
その時こんな話をした。
「先輩、大学はいつからですか?」
「うん、来月、4月の9日だったかな」
「大学ってよく分からないんですけど、忙しいんですか?」
「私もわかんない(笑)」
「暇な時はどんどん連絡下さい。もう作戦はしないので」
「そうなの?まぁもう引っかからないけどね」
「それは残念です、フフッ」
「そういえば修学旅行あるでしょ、どこ行くの?」
「さぁまだ分かりません。先輩はどこ行ったんですか?」
「北海道、食べ物は美味しかったよ」
「含みのある言い方しますね」
「もうちょっとゆっくりしたかったかなぁっと」
「おばあちゃんみたい、フフッ」
「じゃあ介護頼むよ~」
「はい!頑張ります!!」
「いや、、、そんな頑張らなくても良いよ、、、」
そんな話。それからクレープ食べて、またお茶して。
友達同士と変わらない。女子同士だから当然なんだけど。それでもこれはカップルのデートなのか分からない。
そもそもカップルデートが分からないし、女子カップルなんだからこれが普通なのかも。
佳己ちゃんも満足そうだし、これで良いのかも知れない。
「先輩女の子同士のデート初めてですか?」
「女の子同士もなにもデート自体初めてだよ」
「よっしゃぁ!初デート貰いました!」
「初ってそんなに嬉しい?」
「嬉しいですよ~」
私はあんまり感じたことはないけどなぁ、初が何でも好きなのは男子の方なのかも。
「そうなのね、じゃあ私の初めて全部あげるよ」
「嬉し過ぎて泣いちゃいます、エーン」
「ちゃんと泣けよ」
「それじゃあ先輩の初めて6回目のデートくらいに貰いますね」
「何の?」
この疑問には答えてもらえなかった。
6回目、6回目、、、全然分かんないまま初デートは終わった。
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