第7話 ボタンのありか
パパに色々と頼まれていた息子を見て、娘がさみしそうに私に言った。
「私がパパにお願いされたのは、ボタンの場所」私は???「何の場所?」「ボタン」と言って、リビングのとある引き出しに私を連れて行った。開けてみると、そこには、よく新しいお洋服を買うと付いてくる予備のボタンがたくさんしまってあった。パパらしい。パパはお洋服が大好きである。
「ありがとう!!!大事な大事なことだよ!!助かったよママ」と娘に話すと、うつむきながら、少しだけ嬉しそうに笑ってくれた。
ボタンのありかは、パパが残した娘への愛のひとかけらだった
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