晴れ時々🌞☔雨注意報!~雨女vs晴男・それは迷惑過ぎる痴話喧嘩~

夢月みつき

第1話「雨女VS晴男!」

「晴れ時々🌞☔雨注意報!」登場人物紹介

 雨天京花うてんきょうか、17歳。雨女。


 晴野太陽はれのたいよう、17歳。晴れ男


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 この世には、晴れと雨の人種がいる。

 何度かは、聴いた事があるはずだ。この人がいると、必ず外出時は晴れになる。

 あるいは、雨になってしまうと……。


 ただの迷信だと、貴方は思うだろうか?

 しかし、無意識のうちに、天候を操る能力者が存在するとしたら。

 この話は、自身の能力に気づいている晴れと雨の男女の物語。


 ある日の秋の朝。

 雨天京花うてんきょうか、17歳。水色のセミロングの髪、アクアマリン色の瞳。紺のセーラー服姿の少女は、雨女。

 晴野太陽はれのたいよう、17歳。赤いツンツンヘアーの短髪、ルピー色の瞳。詰め襟の制服姿の青年は、晴れ男。


 ただいま、2人は向かい合って、おたがいにらみあっている。

「今日は、大嫌いな体育祭たいいくさいなの!絶対、雨にするかんね!」

「なにをっ、おれは好きなんだよ!この日の為に特訓して来たんだからな!」


 京花は両手を空にかかげて念じる。

「雨あめ、降れ、ふれ。ザア、ザアザ~」

 すると、突如黒雲が発生して、空をおおった。


 とたんに土砂降りの雨が降り出す。

 びしょ濡れになる太陽、京花はレインコートを着ているので余裕の顔をしている。

 太陽は、自慢のツンツンヘアーを崩されてムカムカしていた。


 太陽が人差し指で空を指して、念じる。

「太陽サンサン、晴れやかにー!」

 すると、立ちどころに黒雲が散り始めて、蒼天そうてんに早変わりした。


「「チッ……」」

 2人は悔しそうに舌打ちをした。

 それから、雨と晴れの応酬、応酬、応酬!

 京花と太陽は、能力の使い過ぎで息切れをしている。



「や、やるわね!太陽」

「京花、敵ながらあっぱれだ!」

「「だが、しかし!これ体育祭だけは、譲れないッッ!!!」」

 2人がもう一度、晴れ雨攻撃をしようしたその時。


「太陽、なにやってんだい!」

「京花、幼馴染なんだからいい加減、仲良くしなさい!」

 2人の母親達が叱りにやって来た。


「げえっ!母さん」

「ママ、だって太陽が~」

 2人の母達は、空を曇り空に一瞬にして変化させ、京花と太陽の襟をむんずと、掴んで学校に連れて行こうとする。


「仕方ねえ、今日の所は引き分けだ!」

「今度こそは、あんたに勝ぁつ!」

「「いい加減にしなさい!!!」」


 2人は、母に圧倒されながら、ズルズルと引きずられて行った。

 体育祭は無事、開催。この勝負、おかんパワーの勝ち!



 <終わり>  


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 最後までお読み頂いてありがとうございます。

 最強曇り女。その名はおかん。

  

  


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