第2話
side
わたしには好きな人がいる。物心が付いた頃からずっと幼馴染みのゆうくんこと
他の女の子たちが言うには地味で目立たない風貌と見えるみたいだけど、わたしには格好良く見えるし、それに優しくて頭もいいのだから好きになるに決まっている。
でも、優しさの裏返しなのか積極性がなくてわたしのことを好いてくれていると思うのだけど、告白をしてくれないのが不満だったりする。
自分から告白すれば良いという考えもあるけど、どうせなら告白されたいと言うのが乙女心。
そんな事もあって、小学3年の時に同じクラスになった時に席が隣同士になった事がきっかけで仲良くなって今でも仲良しの
大井先輩はカッコいいと評判だし、サッカーもすごく上手くて全国大会まで行けたのは大井先輩のお陰ということで校内でも有名なので、誰が好きになってもおかしくないからわたしが気があったとしても違和感がないだろうということ。
更に言えば、大井先輩には
そう言った思惑を胸にゆうくんに相談と言って持ちかけたら思いのほか協力的で『ゆうくんがわたしの事を恋愛対象として好きだというのはわたしの勘違いなのでは?』という不安な気持ちになったのでまたまた朱音ちゃんに相談を持ちかけた。
「ねぇ、ゆうくんってもしかしてわたしのことを恋愛対象として見てないのかな?」
「どうだろう?
恋愛対象にしてるんじゃないかなって思っていたけど、もしかするとりーちゃんの事が好き過ぎて自分の気持ちを押し殺してりーちゃんに協力しようってなったんじゃない?」
「ええ!?
それじゃあ、逆効果なんじゃ・・・」
「かもね。そもそも自分から告白すれば良いのに、回りくどく告白させようなんてするから良くなかったんじゃない?」
「朱音ちゃんがそうしたらって言ったんじゃない・・・決めたのはわたしだし、そもそも自分のことなんだから朱音ちゃんのせいにするのは筋違いだけどさ・・・」
「そうよ。あたしだったらそんな回りくどいことなんかしないで、自分からカノジョにしてくださいってお願いするよ」
「・・・そうだよね。最初からそうしてれば、こういった問題は起きないよね」
「そうそう。それと、大井先輩にチョコを渡さないと優斗君に対して嘘をついたことになっちゃうんじゃない?」
「そうだよね。ゆうくんは、付き添って大井先輩を呼び出してくれるまで言ってくれてるし、何もしないわけにはいかないよね・・・」
その後も朱音ちゃんとの相談は続き、結局ゆうくんに付き添ってもらって大井先輩へチョコを渡すことにした。
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