第9話 神殿處女(しんでんおとめ)

その神殿の門を開けるのは誰?

その神殿の奥に眠る神秘の炎を揺り起こすのは誰?



さあ冒険者よ、目の前に在る神秘に触れてご覧なさい

神秘の炎、情熱の焔に触れる勇気を持つものが

その神殿の秘宝を真に手にする事の出来る者

神殿の奥に眠っている

大理石の乙女に魂が宿り

愛らしい仕草で

恥らいつつも永遠の愛を誓うでしょう



我が神殿の門を開けるのは誰?

我が神殿の奥に眠る神秘の炎を揺り起こすのは誰?



勝利者であるあなたが腕を広げれば

彼女のこわばっていた腕は

蔦のようにあなたに絡みつき

彼女の白かった唇に

赤い薔薇の色が宿り

その唇から漏れる悦楽の声音が

あなたの耳に心地よく響き

冷たかった石の身体も

あなたの愛の仕草で瞬時に蕩け

その溶けた体から湧き出でた泉が

あなたを満たし潤すでしょう



その神殿の門を開けるのは誰?

その神殿の奥に眠る神秘の炎を揺り起こすのは誰?



さあ手に入れて御覧なさい

彼女はあなただけの乙女

かき抱けばそこが天国への扉

朽ちることなき永遠の乙女

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