第186話 遊牧民のキャンプ地
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ミリア・ミカヅチ
好感度
99/100
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あれ?カンストしてない…
村を出て、1日目の夜、みんなが寝た後に攻略スキルを開いて好感度を確認すると、こんな数値だった。
おかしいな、プロポーズも成功したし、カンストしてると思ったのに…
性交はしてないからかな?
最低のオヤジギャグを思いつく。ほんとすみません。
『ほんと最低ですね』
聞きなれた声が頭の中で聞こえてくる。
『あ、攻略さん、お久しぶりです。それと、すみません、最低で』
『最低のあなたにアドバイスを授けます』
『いつもありがとうございます』
と、いうことでミリア攻略について新しいアドバイスが表示された。
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遊牧民に馬車を注文した夜、誰か1人を誘ってテントの中で愛し合ってください。
胸を重点的に攻めると、のちのち良いことがあるでしょう。
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『……さっき、最低って言ってきたわりに、すんごいアドバイスですね』
『あなたの得意分野ですね』
『ですね!』
『………はぁ…』
嬉々として答えると、なんだか溜息のようなものが聞こえた気がした。
『あ、なんか、すみません…これからもアドバイスよろしくお願いします』
『……』
攻略さんからは特に何も返答はなかった。
しかし、とっても素晴らしいアドバイスをいただいたので、今から誰を誘うか考えるのが楽しみだ♪
♢♦♢
翌朝、オレたちは引き続きのんびりと草原を歩いていた。
昨日、オレとミリアのイチャイチャを邪魔してきたぽかへいは、またミリアに抱っこされるようになり、オレとミリアが手を繋いでいても、何もしてこなかった。
でも、たまにミリアとイイ感じになり、ミリアとチッスしようと顔を近づけると、バタバタと暴れだし相変わらず邪魔してくる。
こ、こいつ、早くなんとかしないと…
しかし、何の解決策も思いつかないまま、クソウサギを恨めしく思っているうちに数日が経過し、オレたちは遊牧民たちのキャンプにたどり着いた。
そこは、森林に面した草原であった。
大きなテントがいくつも建っていて、たくさんの馬が放牧されていた。テントはモンゴルの人たちが使うゲルのような形をしていた。
森の近くでは木を切っている人と、馬車を作っている人がいて、さまざまなデザインの馬車がずらりと並んでいる。
あれだけ色々な種類が作れるなら、オーダーメイドも作ってくれそうだ、と期待を膨らませる。
キャンプ地に近づき、馬車を見学していると、馬車作りのリーダーらしき人に声をかけられた。
「こんなところにお客さんとは珍しいな、あんたら何してるんだい?」
「あ、こんにちは、こちらで馬車と馬を購入できると聞いて伺ったのですが」
「へぇ、わざわざ、現地に買いに来るなんて、物好きだねぇ。まぁ、そういうことなら、族長に話しをするといいよ。族長はあそこの1番大きいテントだ」
お礼を言ってから、指をさされた方のテントに向かう。
族長がいるというテントは、他のテントと違って、赤い旗がテントのてっぺんに掲げられていて、一際大きかった。
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