第38話 ロリ魔女っ娘と主従契約
ハーレム爆誕の翌朝
「おはようございます、ライ様」
「ん、おはよ」
「リリィ、ソフィアおはよう」
ベッドの上で両脇の2人の頭を撫でながら、オレは最高の目覚めを迎える。
「さっ!今日もがんばろうか!」
ニコニコである。
「あんた、わかりやすいわね…」
「……」
ソフィアは呆れ顔、リリィは恥ずかしそうにしていた。
昨日のことを思い出してるのかな?
ぐへへ…
朝から襲いかかりたいという衝動にかられるが、昨日の今日だ、今はやめておこう。今はね。
オレたちは食事をとってからギルドに向かう。
「サンダーラビットはもう余裕そうだし、他のモンスターにしてみようか」
「そうね」
「そうですね。そうしましょう」
「オッケー。じゃあ、こいつにしてみるか」
オレたちは、上級Cの依頼の中から、また新しいモンスターに挑戦することにした。慣れるのにまた数日かかるだろう。
モンスターの討伐が終わったら、アイテムボックスの魔法勉強会である。
そして、勉強会が終わり、夕食後、用意していたある物をソフィアに渡すために自室でソフィアに声をかけた。
「あの、ソフィア、ちょっといい?」
「なによ?」
「これのことなんだけど」
オレは指輪を取り出してソフィアに見せる。
ソフィアはピクっと反応して、しっかりとオレに向き直った。
「その、改めて、ソフィアにオレの女になって欲しい。ずっと一緒にいて欲しいんだ」
「う、うん」
「だから、そのためにも主従契約を結んでくれないか?」
「…いいわよ」
まさかのすんなり了承された。
主従契約を結ぶのは、旅の途中で子どもができないようにするのが目的なのだが、もしかしてリリィから聞いていたのだろうか?
「あれ?主従契約のことって?」
「うん、リリィから聞いてた」
「そ、そっか。ホントにいいの?」
「イイって言ってるでしょ!わ、わたしも!ライとずっとに一緒にいたいって!思ってるもの!」
「そ、そっか…すごく嬉しい。ありがとう。大好きだよ、ソフィア」
「うん…」
そっとキスをする。
「じゃあ…汝、ソフィア・アメジストは、我、ライ・ミカヅチを主人と認めるか?」
「認めるわ」
オレは銀の指輪をソフィアの薬指にはめる。
そうすると、指輪が少し光り、ライ・ミカヅチと刻印される。そして、オレの薬指、2本目の指輪には、ソフィア・アメジストと刻まれた。
「えへへ…」
ソフィアが指輪を見ながらニコニコしている。
「良かったですね、ソフィア」
「うん!これでリリィとお揃いね!」
ホントに姉妹みたいになったな。
オレはその微笑ましいやり取りをみて、とても温かい気持ちになることができた。
♢♦♢
翌日からのオレたちは、慣れるまで同じモンスターを倒して、慣れたら次へ、モンスター討伐後はアイテムボックスの勉強。
という過ごし方をしていたのだが、やはりアイテムボックスの勉強は難しい、全然習得できる気がしなかった。
「う〜ん」
とオレが頭を捻っていると、
「あっ!できました!」
とリリィの声。リリィがかざした手のひらの前にはアイテムボックスの時空の歪みが出現していた。
「マジで!?すごい!!」
「やったわね!リリィ!」
「はい!」
勉強会をはじめて1週間くらいが経ったころであった。
「リリィは筋がいいわ!」
「リリィはすごいなぁ!」
「ありがとうございます!」
「オレも負けてられないな!」
♢♦♢
-そして1週間後-
「勉強つらい…」
「ちょっと、まだ終わってないわよ」
「だって、つらいんだもん…」
「ライ様…がんばってください」
「がんばれない…」
オレは頭を机にふせてダウンしていた。
「はぁ…普通の人は2週間くらいかかるものよ?」
「もう2週間たったもん…」
「ラ、ライ様ならきっと出来ますよ!」
ぶんぶん、とオレにはムリだーと頭を振る。
「はぁ、こいつにもダメなところあるのね…」
「意外です…でも、ちょっと可愛いですね」
「そう?う〜ん?…微妙なところね。ライ、どうしたらがんばれるの?」
「……ご褒美が欲しい…」
「わ、わたしにできることならなんでもします!」
「はぁ…それでやる気が出るなら、やってあげてもいいわ」
「…じゃ、じゃあ」
2人にごにょごにょと耳打ちする。
「な!なによそれ!変態!イヤよ!」
「ライ様…それはちょっと…」
「……うっ…」
オレはさめざめと泣き出した。
「ライ様…」
「な、泣いてる……ちょっ、ちょっとどうするの?」
「いえ、でも…」
2人がなにやら相談しているようだ。
その間もオレの涙はとまらない。勉強キライ…
「……」
「ライ様、それでライ様のやる気がでるなら、わたしたちもがんばります」
オレはその言葉に顔を上げる。
「ちょっと!ちゃんと習得できたらなんだからね!習得できなかったら、やらないんだから!」
「うん!うん!!わかった!!がんばる!!」
やる気が復活したオレは、ペンを持ってひたすら勉学に励む姿勢を見せる。
そんなオレを見て、少し引いてるソフィアのことは気にしないことにした。
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