第37話 ハーレムの醍醐味満喫します!!
ソフィアの攻略が完了したあと、オレたちは皆で相談して、しばらくオラクルに滞在することを決めた。
冒険者ランクを上げるのもそうだが、アイテムボックスをソフィアに教えてもらってから旅に出よう、ということになったのだ。
まぁ、
「ライとリリィがアイテムボックスを覚えれるかどうかはやってみないと分からないけどね」
とソフィア先生談ではあったが。
ちなみに、今の冒険者ランクを整理すると、
------------------------
ソフィア
上級A
オレ
中級A
リリィ
中級B
------------------------
となっている。
ひとまず、全員が上級になることを目指したい、とみんなで話して決めた。
そして、ギルドでの討伐依頼はベアウルフだけだと戦術に幅が広がらないと判断して、上級Cの別モンスターを積極的に倒していこう、という方針になった。
今日はまず、以前魔法が当たらず苦戦した、サンダーラビットとの再戦だ。
「ソフィア!左右に足止め!」
「ストーンスピア!!」
地面が盛り上がり何本もの岩の槍がサンダーラビットの左右に現れる。逃げ場を失った相手をオレが切り裂いた。
「いい感じだね!」
「うん!」
「そうですね!」
リリィが同意しながらMP回復魔法をソフィアにかけていた。
ベアウルフはオレが足止めしてソフィアがトドメを刺すパターンが多かったが、サンダーラビットは逆のパターンで効率よく倒せるとわかった。やはり、相手によって効果的な戦略は違うということだ。
そんな感じで、色々なモンスターを相手にしては、どう戦えばいいのかみんなで相談して、再挑戦、安定して倒せるようになるまでそれを繰り返す、ということを今後の方針とした。
そして、アイテムボックスの習得だ。アイテムボックスの勉強会は、オレたちの部屋で行っており、討伐依頼を早めに切り上げてから取り組むようにしている。
ちなみに今は、オレたちが借りていた2部屋を一旦チェックアウトして、キングサイズのベッドがある部屋を1部屋借りている。
部屋を借り直すとき、
「あんた!いい男だと思ってたけど、こんなべっぴんさんを2人も!
やるもんだねぇ!」
とおかみさんに笑われてしまった。
結構な大声で言うもんだから、少し恥ずかしかくて、「ははは」と適当に誤魔化しておいた。
勉強会のソフィア先生の教え方は相変わらずわかりやすいのだが、初級魔法と比べて、アイテムボックスはかなり難しくて難航していた。
「というか、アイテムボックスって魔法の等級としてはどこになるの?」
と聞いてみると、
「中級と上級の間くらいかしら?」とソフィアからの回答がきた。
つまり、オレの初級魔法適正スキルが通用しない、ということだ。だからめちゃくちゃ難しいように感じているのかもしれない。
と、このように活動しているのが、ソフィアを攻略してから2日経った今だ。
こんな活動期間が3日目になったころ、そろそろオレの我慢が限界を迎えようとしていた。
なんの限界だって?
そりゃもちろん、夜のことだ。
キングサイズのベッドということはオレたちは3人で寝ている。
じゃあ、つまりそういうこと?
と思うかもしれないが、なにもしていない。というか、なにもできてない。
いや、だってどう切りだせばいいもんなの?
ちなみにオレの頭の中では両手に花で寝るイメージだったのだが、隣にリリィ、その隣にソフィアが寝ていて、オレは端っこである。
なんと、リリィとソフィアはくっついて寝てるのに、オレとリリィは微妙に離れていた。
…なんか違う。
と思いながら、この2日間過ごした。
このことについては、恥ずかしいが、今晩あたりに2人に相談しようと思う。
♢♦♢
と、いうことで今日もギルドにてモンスター討伐を受注、サンダーラビットを新しい戦術で倒しにいき、10匹倒したところで早めに切り上げる。
以前は夕方までかかっていたのが、作戦がハマってからはまだまだ明るいうちに狩れるようになった。
そして、宿に帰ってからアイテムボックスの勉強会。リリィは順調に理解を進めているようだが、オレは相変わらず苦戦していた。
そんなこんなであっという間に夜がきた。
みんなで食堂で夕食をとり、シャワーの準備をする。お湯を用意するのはオレの役目だ。
ソフィアも「手伝おっか?」と言ってくれたが、「ううん、大丈夫だよ」と断っておいた。
「ただ、シャワーを浴びた後に桶にたまるお湯を処分するのがめんどうなんだよね」
と相談したら、
ソフィアが「なら、それはわたしがやるわ」と言って、窓を開けたあと、桶に手をかざして残り湯だけを宙に浮かせて窓から捨ててくれた。
「なにそれ!かっこいい!」
というと、
「闇属性の重力魔法よ、初級だからそんなに難しくないわよ、勉強する?」
と言われた。
「……アイテムボックスの勉強が終わったら考えます」
と答えておく。勉強はキライなのだ。
ということで、オレたちのシャワー事情はとても便利でお手軽なものになり、毎日気持ちよく身体を洗えている。
リリィとソフィアが順番にシャワーを浴びたところで、オレの順番になった。
2人はいつものパジャマを着ている。リリィは白のワンピース。ソフィアはモコモコの短パンとパーカー姿だった。
「…ゴクリッ」
湯上がりの美少女は攻撃力が高くて喉が鳴ってしまう。
いや、このあとちゃんと相談しよう。と思い、心を落ち着かせてシャワーを浴びることにした。
オレがシャワーを浴びたあと、ソフィアが残り湯を窓から捨てると、
「さぁ、ねましょうか」という雰囲気になりつつあったので、話を切り出した。
「あの、リリアーナさん、ソフィアさん」
「はい?なんでしょう?」
「さん?改まって、どうかしたの?」
「あの、わたくし、そろそろ限界でして……」
「限界?なにがよ?」
「いや、あの……夜の営み的な……はい…」
「夜の営み?………なっ!何の話よ!」
顔を赤くして、何の話かわかってそうなソフィアが大きな声を出す。
「そ、そうですよね……ライ様は、その…そちらの方もお強い方ですので…」
リリィがかなりオブラートに包んで理解を示してくれた。
「実はソフィアとも少し話したのですが、わたしとソフィアで順番にライ様のお相手をするのはどうかと……
ただ、片方が部屋の外で待っていなければいけないので、もう一部屋借りるのがいいのでは?というところまでは話したのですが……」
ソフィアは腕を組んで何も言わなくなった。そっぽを向いている。
オレは指を合わせて、モジモジしつつ、
「あの……できれば……3人でしたいのですが…」
「?」
「?」
2人とも不思議そうにしている。
「っ!なに言ってるのよ!変態!」
ソフィアが先に理解した。
「ライ様、それは…」
リリィも真っ赤になる。
「…ダメでしょうか?」
「そ、そそそ、そんなのダメに決まってるでしょ!変態!」
「しゅん…」
オレはわかりやすく凹んだ。
「そ、そっか…」
「な、なによ…そんな顔してもダメなんだから…」
「ソフィア…いつかはこうなるって、わかってたでしょ?」
「でも!リリィ!そんな急に!」
「わ、わたしは覚悟を決めました」
言いながらリリィが近づいてくる。
「抱いてください、ライ様」
手を広げて招き入れてくれるので、オレはなにも考えずにリリィにむしゃぶりついた。久しぶりのリリィの口はとても柔らかく、すごく甘く感じる。
「あわわわわ……」
ソフィアは両手で目を隠しながら指の隙間からオレたちのことを凝視していた。
オレはリリィの準備体操をしてからベッドに座らせる。そしてソフィアに近づく。
「こ、こないで!」
「むり」
ソフィアを抱き寄せてキスをする。逃げようとするが逃がさない。
しばらくキスをすると大人しくなったので、こちらも準備体操することにした。
「ソフィアもこっちきて」
2人をベッドに並べると、同時に押し倒して追い準備体操をする。もう思考が飛びそうだった。
全員の息が上がってきたころ、
「ちょっとお願いしてもいいかな?」
と提案する。
「?」
「?」
2人は不思議そうにしていたが、もはや正常な判断はできなくなっていて、オレの言う通りにしてくれた。
オレの目の前には素晴らしい光景が広がっていた。
リリィを仰向けに寝かせて、その上にソフィアをうつ伏せの姿勢で重ねる。
美少女サンドイッチである。
もちろん挟まるのはオレだぁ。
「じゃ、じゃあリリィから」
「…リリィ、こんな顔するんだ…」
「み、見ないでください」
「つ、つぎはソフィア」
「…ソフィアも可愛いです」
「やぁぁ……」
さ、さいこう、さいこうだ。
オレは2人に挟まれて最高の時間を過ごしたのだった。
♢
結局、かなり長い時間してしまった。
オレの両腕を枕にして、すやすやと眠る2人をみて、
これだ。
これこそがハーレムだ。
ここにハーレムがあったのだ。
と感動を噛み締める。
この日、オレはまた1つ夢を叶えることができた。
ありがとう、神様。
ありがとう、攻略さん。
天に感謝の言葉を述べて、オレは心地よい眠気に身を任せることにした。
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