第20話 清楚シスターの改造戦闘服は最高です
リリィとのはじめてのモンスター討伐から1週間、オレたちはオラクル近隣の森でひたすらモンスターを狩りまくっていた。
最初はホーンラビットのような小型モンスターを選んでいたが、徐々に犬型、イノシシ型、と大きくしていった。
ただ、大きいから強い、小さいから弱い、というわけではないので注意が必要である。
そのあたりは依頼書の難易度に書かれている通りだが、突然遭遇したときには自分の知識に頼るしかない。分が悪い相手なら撤退するのが賢明だろう。
1週間経った今は、蜂型モンスターのキラービーというモンスターと戦っている。難易度は中級B、素早い動きと刺されると麻痺する毒を持っている厄介な相手だ。
最初、目が慣れないうちは何度か攻撃をもらってしまい、リリィに解毒魔法をかけてもらっていた。
今はだいぶ対処に慣れてきて、剣で攻撃を弾きながらサンダーを当てることができている。
キラービーを10匹ほど倒し、毒針を採取してからギルドに戻る。今日は一撃も貰わなかったので、上出来だろう。
ギルドで依頼完了受付をすると、オレの冒険者ランクが中級Cにランクアップした。リリィはいま初級Aまで上がっている。
「順調だね」
「はい、そうですね。ランクアップおめでとうございます」
「うん、ありがとう。そういえば、1週間経ったから、そろそろエマの店に行ってみようか」
「そうですね」
エマの店に向かうことを決めると、また待合所の方から怒鳴り声が聞こえてくる。
「ほんと!どいつもこいつも使えないわね!」
「おまえの魔法のタイミングが悪いんだろうが!」
んー、今日も荒れくれてるね。と適当な感想を抱いてエマの店へと向かう。エマのやつはどんな防具を完成させているだろう。
♢♦♢
-エマの防具店-
「あ!リリアーナたん!やっと来てくれたっすか!もう完璧に出来上がってるっすよ!」
エマはリリィの姿を見付けると凄い勢いで迫ってきた。
「た、たん?えっと、ありがとうございます?」
リリィはその剣幕に若干引き気味だ。
オレはエマの頭を掴みつつ、
「どうどう」と落ち着かせる。
「ふがが…ライさんは容赦ないっすね。そんなことより、さっそく着て欲しいので、奥の部屋を使ってくださいっす!」
リリィはオレに目配せする。
大丈夫でしょうか?という意図だろう。
「まぁ、着てみようか」
オレもどんな防具ができたのか気になるので促してみる。
「わかりました」
と言い、奥の部屋に入っていくリリィとエマ。
「こちらがリリアーナたんの衣装です!着たら出てきてくださいね!」
エマの大きな声が聞こえてきて、すぐにエマだけ部屋から出てきた。
「いやー、楽しみっすねー。今回も会心の出来なんすよ」
「ほほー、それは期待できるな。ところで、こんなことばっかやってて儲かるの?」
「あー、うちは気に入った人にはタダであげてますけど、なんだか評判が良いようで割と色んな人に売れるんすよね。ありがたいことに」
ほー?実はなかなかの人気店なのかな?
エマとしばらく雑談していると、奥の部屋の扉が少しだけ開いてリリィが頭だけ出してきた。
「あの……この衣装、ちょっと派手じゃないでしょうか…」
「そんなことないっす!絶対似合ってるはずっすよ!ね!?ライさん!?」
「え?」
まだ見ぬその衣装について同意を求められてしまう。
「うん、リリィならなんでも似合うと思うよ」
とりあえず同意しておくことにした。
「そ、それでは…」
キィ、とドアが鳴りリリィが姿を現す。
「……いかがでしょうか?」
「……」
「あぁぁぁ…す、すばらしい…すばらしいっすよ!リリアーナたん!」
オレが言葉を失っているとエマが騒ぎ出した。
「あぁ!最高です!美しいです!天使です!女神でっす!」
「あの…ライ様、いかがでしょうか?」
はっ!?
リリィが不安そうにモジモジしていた
「す、すごく似合ってて……可愛すぎて、放心してた…」
「そんな…ありがとうございます」
リリィが赤くなりながら手を口に当ててまたモジモジしていた。
リリィが着ているのは、シスター服だ。だが、前着ていたものとは全然デザインが違っていた。
黒いシスター服の要所要所には金色の刺繍が施されていて、シスター服にしては派手な意匠だ。だが、その刺繍は、襟や袖などに細かく入っているため、派手すぎず上品な印象を受ける。
シスター服なのでワンピースなのだが、スカートにあたる右足の部分にはスリットが入っていて、リリィの美しい脚が見えていた。そこには白いガーターベルトとニーソックスがチラリと覗いていた。
靴は膝下ほどまでの長さのブーツを履いており、冒険者らしい無骨なものがチョイスされていた清楚なシスター服と無骨なブーツ、そのアンバランスさが素晴らしい。
そして、前のシスター服は身体のラインが分かりづらいものだったのだか、この改造シスター服はリリィの女性的な身体のラインがよくわかるようにフィットしていた。腰にはベルトがあり、くびれもしっかりと強調されている。
か、完璧だ…
「最高すぎかよ…」
オレはそう呟いていた。
「そうなんです!そうなんすよ!リリアーナたんは完璧なんす!あぁ!神よ!あたしにこのような機会をあたえてくださり、感謝します!」
オレは静かに、エマは激しく、目の前の光景に感動していた。
それとは逆に、リリィは終始恥ずかしそうにしていた。
♢
しばらくして、落ち着くと、オレとエマは固い握手を交わしていた。
「ありがとう、このお礼は必ず」
「いえ、こちらこそ、リリアーナたんとの出会いに感謝を。
……でも、これからこんなに可愛いリリアーナたんがライさんに食べられると思うと泣きそうっす…」
エマは言いながら泣いていた。
「お、おま、変なこと言うなよ…」
「変なことじゃないっす…事実っす…
この後、ライさんはリリアーナたんを堪能するんす…」
アホのエマはまだ泣いていた。とんでもないセクハラ発言をしながら。
リリィが赤くなって下を向いているので、慌てて
「また来るから!」と言って店を出る。
リリィが恥ずかしい思いをするのは良くないことだ。恥ずかしがるならオレの前だけにして欲しいのだ。
「……いや!ホントに似合ってるよ!すごい可愛い!」
店を出ても、さっきのエマの発言のせいで変な空気になったので、あわてて取り繕う。
「はい、ありがとうございます。嬉しいです。あの……このあと…ど、どう、されますか?」
リリィが赤い顔でそんなことを言う。
どうされますか?
そういうこと?
いいんでしょうか?
と思いながらも、オレはすぐにリリィの手を握って宿へと急いだ。リリィは静かについてくる。
部屋についたらすぐにキスをした。
「んっ……ライ様…落ち着いてください…」
「むり」
短く答えて、身体をまさぐる。リリィの短い吐息を聞きながら、優しく優しく触っていく。
「こっちきて」
「はい…」
しばらく堪能したあとベッドに誘導する。仰向けに寝かせてから改めて衣装をチェックする
白のニーソックスにガーターベルト、そしてその下の白い肌着の組み合わせは破壊的で、真っ赤になりながら顔を背けつつも期待の眼差しを向けてくるリリィに理性を保つことは出来なかった。
オレはその光景を視覚的に堪能し、もちろん物理的にも堪能させていただくことにした。
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2章まで読んでいただきありがとうございます。
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真心糸
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