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Rotten flower

プロローグ

「多くの日本人は自分を卑下し過ぎである。」

本屋で働いている僕はこんな攻めたタイトルの本が売れないことは用意に想像できた。これは経験則である。それと、短いタイトル本もある程度知名度がある作家でないと売れないこともわかっている。

そんな中、特に有名でもない作家なのに、とても短いタイトルで売り切れになっている本がある。

「.e」というタイトルだっただろうか。確かあの本が出てから社会は一気に変わってしまった。電車は正しい時間に来なくなったしテレビの報道もある程度変わった。「分厚い本一冊でこれだけ社会が変わってしまうとは。」

だなんてきっとタイミングが偶々合ったぐらいの奇跡だろう。

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