触らぬ神に祟りなし

三夜間円

プロローグ

 初めまして。

 この物語の水先案内人役の保科茜ほしなあかねと申します。えっ? わたしのことをすでに御存知ですって。そんなマニアックなかたがいたなんて――感激です。  


 初見のかた――ご安心ください! これはあくまでも短編作品ですので予備知識ゼロでも十分に楽しめますよ。


 さて、みなさんは『触らぬ神にたたりなし』という言葉を耳にしたことがありますか?


 ネットで調べてみたところ、その物事に関わりさえもたなければ、わざわいを招くことはない。面倒なことに余計な手出しをするなというたとえだそうです。


 しかしですよ――わたしは思うのです。


 余計なことの定義とはいったいなんなのでしょうか? 今めんどくさいやつと思われたかた「はい」正解です。わたしにもその辺りの自覚はありますので――。ちなみに、ここでいう神とは、神様や仏様などではなく怨霊おんりょう幽霊ゆうれいなどのたぐいを指すそうなので雑学程度に覚えておいてくださいね。


 今回のお話しは、わたしの大学生時代の話になります。


 民俗学研究サークルに所属していたわたしたちは、冬休みのサークル旅行で東北地方の山奥にある『隠れ神社』に偶然立ち寄ることになります。そこで事件に巻き込まれてしまいます。古びた神社の拝殿はいでんまつられていた御神石ごしんせきが盗まれ、よそ者であるわたしたちが村人に疑われ拘禁こうきんされてしまうのです。


 果たして――その結末やいかに!? この話ではたくみに使われていますので読者のみなさまはどうかお気をつけください!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る