第16話 COP28は原子力を今の3倍にするという宣言
COP28に署名した22か国の内訳。日本、アラブ首長国連邦、ウクライナ、英国、オランダ、ガーナ、カナダ、韓国、スウェーデン、スロバキア、スロベニア、チェコ、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、米国、ポーランド、モルドバ、モロッコ、モンゴル、ルーマニア
1 中東の産油国がコップに賛同して署名したような印象がありますがアラブ首長国連邦だけです。
2 アラブ首長国連邦は産業構造改革でもともと脱石油依存をめざしている。このため欧米に接近を図っているのでガザ問題を傍観しています。
3 ドバイ国は観光立国であり、石油は出ない。
4 排出権取引の90%の取引は欧州である。
5 なぜEV推進国のノルウェー・中国は入っていないのか?
で、肝心なことですが、これらの国は「原子力発電を推進する」ことを合意しています。現在の3倍にするということ。ドイツが入っていないのは恐らくそのせいでしょう。
ノルウェーも石油・天然ガスの輸出国で輸出先はEUです。EUで化石燃料を使ってくれないと困ってしまいます。
また、ウクライナが入っていることに注目です。ロシアは天然ガスに頼っています。そして西側諸国とは対立しているロシア・中国の包囲網でもあります。中国は石炭など化石燃料大国です。
アメリカは天然ガス、石油、石炭の3つの巨大産出国だから違うのでは?と思うかもしれませんが、使用国ではなく輸出国です。アメリカはこれらは輸出して、国内は原子力にしたい思惑でしょう。
中東が合意したなら環境問題は本当に二酸化炭素なんだ…と考えないことです。ニュースは第一印象でなく裏をとりましょう。
「原子力を今の3倍にする コップ28」で検索するといろんなところから抗議がでてますが、それを報道しないマスコミってどうなのよ?と思ったら、新聞社は比較的報道していましたね。共産系ということもあるでしょうけど、まあ、報道があっただけ良いとしましょう。
原発保有国です。いいデータが見つからなくてすみません。2018年度版 ○印が署名国 22か国中16か国です。そういうことでしょう。2023年に近い良いデータがあれば差し替えます。
1位 アメリカ 99基 ○1
2位 フランス 58基 ○2
3位 日本 42基 ○3 ただし全稼働はしていない。
4位 中国 37基
5位 ロシア 31基
6位 韓国 24基 ○4
7位 インド 22基
8位 カナダ 19基 ○5
9位 ウクライナ 15基 ○6
10位 イギリス 15基 ○7
11位 スウェーデン 9基 ○8
12位 ドイツ 7基 →法案で全部撤退することになって現在稼働停止した。
13位 スペイン 7基
14位 ベルギー 7基
15位 台湾 6基
16位 チェコ 6基 ○9
17位 スイス 5基
18位 パキスタン 5基
19位 フィンランド 4基 ○10
20位 ハンガリー 4基 ○11
21位 スロバキア 4基 ○12
22位 アルゼンチン 3基
23位 ブルガリア 2基 ○13
24位 ブラジル 2基
25位 南アフリカ 2基
26位 ルーマニア 2基 ○14
27位 メキシコ 2基
28位 イラン 1基
29位 スロベニア 1基 ○15
30位 オランダ 1基 ○16
31位 アルメニア 1基
全世界の原発数 443基
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