第11話 1章あとがきのような小雑記

 はじめまして、もしくはお久しぶりです、またはいつもありがとうございます。筆者です。


 以前からお伝えしていました通り、拙作は「勇者が死んだその先で」となります。


 元々がバーッと書いて没にした長編のプロットを元に編集して仕上げたのが短編版なのですが、短編にするときに割愛したところを再編集して元のプロットに合わせて加筆修正しているので短編版とは細かいところがちょこちょこと変わっています。

 短編として出すときは打ち切りみたいになってしまわないように気を付けて、良くも悪くも読者の創造にお任せする形になるよう物語を閉じました。

 今回は全4章+終章予定で旅の終わりまでを書く物語となっています。……なので最初からメリーバッドエンドのタグをつけさせてもらっています。天騎士ラウルの旅の果てがどんなものになるか、お楽しみいただければと思います。


・ミレイユ、ポルカス

 アルベリクを裏切ったクソビビッチさんとクズの間男。一応、ミレイユは小さな村にいるには惜しいくらいの美少女でしたが比較対象になる異性の友人知人が村にいないため無自覚でした。アルベリクが旅に出るまではまっとうにアルベリクの事を愛しました。

 ポルカスは子供のころからミレイユに横恋慕していて、ミレイユの心に付け込んで唆した形になりますがミレイユ自身にも隙があったので結局どっちも駄目な2人。

 ポルカスの影響が強くゲス化と身勝手さが加速していって自業自得の結末を迎えましたね。

 ここはざまぁされても仕方がない2人でした。

 10代の男女って付き合う相手で結構影響を受けるものですからね、色々と筆者も昔を思い出して遠い目をしたくなります。

 後は買収されて口をつぐんでいた駐在の騎士や、わが身可愛さにみて見ぬふりをした村人たちも結構どうしようもない人たちでした。

 ラウルはミレイユの印象に何か違和感を感じていたようですがそれはいずれ何かわかるかもしれません。


・国王とその子供達

 この世界の中ではかなり富んだ国の国王だったので、無駄に自尊心と全能感を肥大化させたオッサンです。平時であればきちんと国を豊かに運営していましたがそれと人間性はまた別です。あとは短慮故にあっさりと騙されたり、後先を考えたり幾つもの事案を並行で考えたりすることが出来なかったので結果として国を滅亡させました。この人が凱旋後のアルベリクの取り扱いを間違えなければこうはならなかったでしょうね。帝国や教会がなにやらいらぬことを吹聴したと作中で言っていましたがそれは後々……。


 王子は跡継ぎとして甘やかされて育ったので自信とプライドは父親のように高く、若さも加わったことで父親以上の全能感をもって生きている残念な息子です。アルベリクの遺品である剣についても、剣そのものに力が宿っていると信じていて自分は世界最強の勇者になったということを疑いませんでした。

 王子が鑑定のために手放すことを頑なに拒んだために、周囲の人間もあの勇者の剣であるならそうなのだろうと認識して誰も詳しく調べたりしませんでした。結果、聖剣であると誤解をうけたまま、滅亡の時に引っ張り出されて何の成果も得られませんでした、合掌……。魔王が倒されれば平和な世の中になると普通思いますからね、まさか数年で続けざまに災厄が来るとは思わないから仕方ないね、最近だらしねぇな?って違うか。


 姫は美人ではあるものの根っからの面食い放蕩娘で、顔のいい貴族の子弟を衛兵にとりたてては淫行に耽っていました。王様が見過ごしていたのは、勇者が帰還した後に娘と結婚させるという選択もあったものの下賤の身の勇者の子を王族にいれるぐらいならどこぞの貴族の子弟の子供を産ませて托卵した方が良いと思ってその行為を敢えて見過ごしていたからです。結局アルベリクはそういった事を望まず村に引きこもる事を選んだことで事なきを得ましたが、姫と結婚すると托卵飼い殺しルートでした。……それもそれで地獄なので結局自刃ルートにいたりそうですが。


 そして他国に比べて高い生活レベルで潤っている民衆もまた大なり小なり利己的かつ我儘で、自分さえ良ければ人はどうでもいいという考え方が無意識に染みついていました。ある意味で滅びるべくして滅びた人たちでしょう。


 そんな事で一章は短編版をベースにしたものになりますが、次回2章はエルフの国編になり、ファルティ視点の短編だった「勇者が死んだこの世界で」の事件のラウル視点+ファルティ視点を加筆修正されたものになります。

 そちらも読んでいただければと思います

 

 更新頑張りますので、ブックマークや評価を頂けると執筆の元気になります、宜しくお願いいたします。

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