(二)-6

 エレーナが返す。

「そっちは隊長たちがいるだろう。だとしたら、こっちはこっちでなんとかしないと」

「でも、どうやって」

 跳弾音が断続的に響く。しかし隙は作らせてくれない。銃器の扱い、戦闘に慣れた者の仕業だ。ウジマ本人かそれともMGKSメンバーの誰かの仕業だ。

 ヨギョンは腰のベルトにぶら下げている細長いカーキ色に塗られた円筒形の手榴弾を取り出した。

「新入りがいるからやりたくはなかったんだが……」

「了解」

 エレーナはそれを見て自分の腰についている同じものを取り出した。


(続く)

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