名前のない話

東雲

1と0があうとき

「久しぶり」


……?


「不思議そうな顔をしてるね。不自然に思うことでもある?」


……だれ?


「ボク?ボクはボクさ」


……どうして、ここにいるの?


「どうしてって、キミがボクをよんだからだよ」


…よんだ?


「忘れたんだね。でもいいよ、思い出させてあげるから」


…思い、出す?


「そう。キミはどうやら覚えが無いみたいだ。だから、」


……どこかへ、いくの?


「…どこにも行かないよ。キミが知らない、誰も知らないような話をするだけ」


…君は…、


「ん?」


…君は、僕の…———?


「……」


……。


「それは、今はいえない。けれど、怖がらなくていいよ」


……?


「ボクは、キミだけの味方だから」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る