美女と野獣

Grisly

美女と野獣

王子は悩んでいた。

ベルのことである。

分かり切ったことだったが、

彼女は少々変わっていた。


王子になった姿を見て、一言。

「たくましい腕に、筋肉質な背中。

 日にも焼けてて、

 野獣の姿の方が、

 今の白くて綺麗な王子より、

 ワイルドで格好良かったわ。」


王子は、困ってしまった。

分かり切ったことだったが、

彼女は少々変わっていたのだ。


仕方なく、王子、魔女の元へ。

しかし、野獣の姿には戻れなかった。

魔女も、

もう2度と同じ過ちを繰り返すまいと

深く反省していた。


それに、恨みのパワーで出た魔法。

若気の至りというやつ。

今は、そんな呪いの力残っていない。




せっかく外に出歩けるようになった

王子であったが、

今度は、フィットネスジムに

幽閉されたようなもの。


週5でワークアウトに励んだ。

なにせ、あの見た目を

取り戻さなくてはならないのだ。

並大抵のことではない。


日サロも欠かせなかった。




分かり切ったことだったが、

ベルは少々変わっていたのだ。


もっともそのおかげでガストンでなく、

王子を選んだというわけで…。


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美女と野獣 Grisly @grisly

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