幼馴染をいかにもチャラそうな男にかっさらわれた陰キャボッチ、ひょんなことから学年一の美少女とラブラブになる。やればできるとわかって後悔してももう遅い。
平井敦史
第1話 後悔先に立たず
ピンポーン!
「いらっしゃいま……せ……」
そこにいたのは、「
そして彼女が腕を組んでいる相手は、「
「あれ、
有紗が
「ここも同じオーナーなんだよ。急に人手が足りなくなったから手伝いに行ってくれって言われてさ」
「あっそ。頑張ってるねぇ」
そう言いながらも有紗は、人目も
クソが。
有紗は客観的に見て美人だ。高校でも十本の指には間違いなく入っていたと思う。
僕、「
そして僕は……。
二人は店内を回り、菓子やジュースを買い物籠に詰め込んでいった。そして、有紗がふと思いついたように、
「そうそう、これも買っとかなきゃね。切れかけてたし」
手に取った品物を、籠に放り込む。
二人はレジに向かい、僕がレジ打ちをすることになった。
菓子類のバーコードを読ませ、持参のエコバッグに詰めていくうちに、例の品物の番が回ってきた。
0.01mmのコンドーム。
わざわざここで買う必要、本当にあるのか?
「やっぱ避妊はちゃんとしないとね♡」
聞いてもいないのに、そんなことを言ってくる有紗。
やっぱり僕への当てつけか。
「佐藤も色々大変だろうけど、頑張れよ」
高橋が僕に声を掛けてきた。チャラ男にいい人ムーブされると、余計ムカつくな。
「ありがとうございます」
支払いを済ませた二人がイチャつきながら立ち去って行くのを、見送る。
どうしてこんなことになってしまったのか――。
僕の胸に苦い後悔が去来した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます