はい

ごり

第1話

ああ君、JKの膝裏でゆで卵を作りたいと考えたことはあるかね。

え?もう一度いいですか?意味わからなくて。

僕は至って正常だよ、その異常者を見るような眼をやめてくれたまえ。目を6つまで増やしてまで見つめないでくれ。

大丈夫ですか?

元気だよ。

頭の方ですよ

聡明だろう。もう一度言うよワトスン君。君はJKの膝裏、あのサンクチュアリでゆで卵を作りたいと考えたことはあるかい。

あるわけないでしょう?病院行きますか?精神科。

僕はね、何も性欲が無いわけじゃ無いんだよ、今みたいな出力が異常なだけでしっかりと人並みにはある。かの快楽殺人者よりは当然ないけれどね。僕もどこかで間違っていたら彼らのようになっていたと思うよ。いつだってね。


そうですね、お義父さん。だからって私の娘にやらせたのは今でも許してませんよ。しかも生卵。茹で上がるわけないじゃ無いですか。人肌は暖かいと言ってもフライパンには及びませんからね。


あああの時は悪かった。背中で焼かれた目玉焼きが食べたかったのだよ。すまないね。


いいから病院行きますよ。大丈夫です今日は検診ですよ。私もお義父さんが心配なんですよ。


そうか、それなら行くとしよう。


自分をシャーロックホームズだと詐称する精神異常者に推理力はこれっぽっちもなく、検診が罠であることに気が付かず、無事精神病棟の一員となった。名探偵ならばこんなヘマ阿片を片手に大麻を吸っていてもしなかっただろう。

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はい ごり @konitiiha0

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