陰キャすぎてバカにされる俺、実は超有名歌い手グループのリーダーということを誰も知らない、、はず。

@Doorstep

第1話

緑髪のチャラ系の彼は、fyu。

ミント髪のさわやかな彼は、nalu。

赤色のクール系な彼は、みつき。

そして、銀髪のイケメン男子が、リーダーのリオンだ。

そう、彼らが今最注目の歌い手グループ、「エンペラーフォース」。通称エンぺスだ。

もちろんファンも多い。

だからこそ、リアルでもちやほやされていそうだが、、

現実ではそうもいかない。


「おい陰キャ、ジュース買って来いよ」

いま陽キャ男子にパシリにされてる俺は、新井絃矢。

いわゆる陰キャの部類に入る高校2年生。

学校ではめちゃ暗く、みんなから距離を置かれてる。

そのせいで、クラスの陽キャグループから目をつけられている。

「嫌だなぁ、、」

俺はいつもそう思っている。


そして、家に帰ると妹が出迎えてくれた。

「お兄ちゃん、おかえり」

「ただいま、舞。」

彼女は、新井舞。俺の最愛の妹だ。

妹はかわいい。中学生だけど、尋常じゃないぐらいモテまくっている。

俺もモテてみたいなぁ、、、

「お兄ちゃん。今日もパシリにされたの?」

「舞には全部お見通しだな。」

「お兄ちゃん、大丈夫。私がいるから。」


幸いなことに、兄弟仲は悪くなく、逆にいいほうだ。

俺も妹と釣り合うぐらいイケメンだったらなぁ、、


でも、俺には裏の姿がある。

まぁ、正直に言って裏の俺は確かにイケメンなのだが「新井絃矢」そのものではない。


翌朝。

今日は木曜日だ。

舞は、朝早くから起きてずっとテレビの前に待機していた。

「今日もあるのか?」

「今日はエンぺスが出る日だよ!!」

そう、妹は歌い手グループエンぺスを推しているのだ。

そして、妹が待っているのは毎日放送される朝の情報番組に毎週木曜日、ゲストで出るエンぺスを見たがっているからだ。

俺も、エンぺスが出る時間は学校に行く支度も終えてるし妹の隣で見ている。


「「「「こんにちは!!」」」」

「エンぺスのfyuと!」

「naluと!」

「一番頼れる男、みつきと!」

「いやいや俺が一番頼れる男、リオンです!」

「はい、毎週木曜日恒例のエンぺスの皆さんです!」

「いやぁ、木曜日だけ視聴率が高いんですよね、、、」


「エンぺス!!!!!大好き!!!!!」

隣では妹が半狂乱で叫んでいる。

対して俺は気まずい。

妹の様子が気まずいわけじゃないのだ。


テレビで俺が臭いセリフを言っていることが気まずいのだ。


-------------------------------------------

おためし

書いてみました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る