わたしには愛が分からない

第1話

愛。私は愛というものがよく分からない。好き=愛では無いと思う。だって、好きという感情だけでは結婚はしないだろう。結婚した人はいつまでもその人のことを愛し続けられるのだろうか。私はそうは思わない。若い頃は可愛かった妻が年をとって体が醜くなってシワだらけになったら、

若い女の子と遊びたいと思うだろう。私は風俗で働いていた。結婚指輪をしている男性を何人も見てきた。だからきっと愛しつづけられる人は余りいないだろう。もしずっと愛し続けている人たちは、本当に気が合って一緒にいて楽しくて、最初から見た目を気にせず好きという感情を抱き、そこから愛に変わったのだと思う。ここまで書いて思った。それなら好き=愛も正しいのではないかと思い始めてきた。

私には愛も好きもよく分からない。一生一緒にいようね、と元彼から言われたことは何度もあった。でも一生一緒にいてくれなかった。

今、私が付き合っている彼は、ギャンブル、酒、タバコ、ガールズバーとかが好きな、いわゆるクズと言われる部類だ。先週、彼が仕事に行っている間に突然死にたくなって、ロープを買いに行く気力もなくiPhoneの充電コードをもやい結びしてカーテンのレールに引っ掛けて首吊り自殺をしようとした。でもカーテンレールが曲がって外れて、一瞬意識は失ったが死ねなかった。そして一昨日、また死にたくなってトイレで換気扇を切って、眠剤を飲んで、七輪に練炭をいれて火をつけた。眠剤でボーッとしている間に練炭が燃えている、パチパチと音がなんとなく聞こえたような気がした。ああ、私やっと死ねる。中絶をしたり風俗で働いたりしていて心が壊れてボロボロだった私はずっと死にたいと考えていたから、やっと死ねる。嬉しい。久しぶりに嬉しいという感情が沸いた。他人に殺された人には申し訳ないが、私は私を殺すことを正しいと感じた。私には得意なことも無く、整形を沢山したのに可愛くなくて、生きてても邪魔なだけだと思った。私がトイレで頭痛いなあと思っていた時、彼は寝ていたが、気づいたら彼に抱きしめられていた。練炭と沢山飲んだ眠剤でフラフラしていた。彼は怒らなかった。本当は愛していないのか？と思ってしまった。頭がガンガンする。こんな思いをするくらいなら彼に気付かれずにそのまま死んでしまいたかった。首吊り、練炭自殺、次は何をやろうかな。練炭は頭が痛くなるしなかなか死ねないからもうやらない。

首吊りは一瞬意識が飛んでここはどこ？私は死ねたのかな？となってなんだか楽しかったし気持ちが良かった。死にたいと常に口にする私を彼は嫌がる。悲しくて泣いているのも嫌がる。なんでなんだろう。ずっと考えても、私には分からなかった。私は好きな人が死んだらもちろん悲しい。でも死にたいと思ったり泣くのは本人の自由だから私は何も思わない。ただ、慰めるだけ。私といても不幸なのは変わりないんだなと自分の存在の意味を考えてしまう。でも、きっと私といなくても死にたい感情、泣きわめくことは辞めれないと思う。私がそうだから。

話は変わるが、私は17歳の時に渋谷のハロウィンで出会った男と付き合った。相手は大学3年生。今思えば、女子高生。いわゆるjkブランドというやつに惹かれていただけで、私自身にはきっと興味がなかったんだろう。中出ししていい？ある日彼が聞いてきた。私は断れない性格で、そして彼に嫌われるのが怖くて断らなかった。生理が来ない。どうしよう。それで、彼に生理が来ない。妊娠したかも。と言ったら今日はもう帰ってと言われた。ああ、責任を取るつもりはないんだなと察した。なんでかは忘れたが、彼の母親の電話番号を知っていて、あなたの息子さんに妊娠させられました。責任を取ってください。といったら何の返答もなく着信拒否された。親子ともに、最低な人だと強く感じた。それをきっかけに私はピルを飲むことにした。中絶した罪悪感、またどうせ断れない中出しセックス。ピルを飲むべきだと思い、飲み始めた。中出しは悪だと思っていた私なのに、いつの間にか中出しでないと愛されていると思えなくなってしまった。なぜだろう。普通の人はもう二度と中出しされたくないと思うだろう。私は変なんだろうな。その後歌舞伎町に通うようになって、私はナンパされた男について行ってたくさんセックスをした。今思うと寂しかったんだと思う。セックスをしている時は私の事だけを考えている。それが愛だと私は勘違いしていた。だから私は愛がなんなのか分からない。この本を読んでいる人は愛がなんなのか分からない人が多いのかな。共感してくれたらいいな。でも、私もあなた達もいつか愛が分かるようになればいいね。愛ってなんなんだろう。考え続けても答えは見つからない。私は今20歳だ。まだ若い。もう少し大人になれば、愛というものがなんなのか分かるのかもしれない。

私は今も不幸だけど、この本を読んでる人達には愛がなんなのか知って、愛され愛し合って、幸せになって欲しい。私はもう諦めた。私にはきっと分からない。

愛とはなんなのか。