第4話
好きな人がいる。
でも。僕の好きな人は別に好きな人がいる。
しかも5年間も。
相手はかっこよくなんでもできるあの先輩。
僕も尊敬してるし、心からかっこいいと思う。
本心はまだ彼のことを思ってるのだろうか。
僕はいじっぱりで、最低だけどどうしても彼女の気を引きたくて目の前でクラスの女の子と楽しそうにしてみたり。
でも彼女は仲いーなーっ!!
くらいしか思ってなのかな。
何も反応してくれなかった。いつも通りだった。
彼女が好きだと言っていた髪型に変えてみた。
彼女は何も言ってこなかった。
ラインなんて既読無視だよ。返信きたけど既読無視したのむかついたから未読にしてやる!!
構われたい子どもみたい
かっこ悪いな。僕。
こんなに彼女のことが好きなのに、素直になれない僕が嫌い。
いっそのこと好きと言ってしまえればいいのに。
男のプライドってなかなかとれないんだなぁ。
大人になったら余裕できるかな?
ああ、好きな人がいる人を好きになるってこんなに苦しいんだなぁ。
あの子は強そうで弱い。
そっとどこかに消えてしまいそうなあやふやな感じ。
でも心優しくて、全部肯定してくれるそんなとこに僕は惚れたんだ。
だからこそ一途な君はいつまでもあの先輩のことを思い続けるのかな。
でも、先輩にはね。
長年付き合っている彼女がいるの知ってるでしょ。
なのにさ。
先輩と彼女の間には確かに見えない信頼関係?みたいなのがあるの僕知ってるよ。
あの日。男女関係なく人気で、根っから明るいだろうと思っていた君が見せた本当の君。
強そうで弱い君。
あの時を誰にも見せないでよ。
いつか、僕のことみてくれるかな。
タイトルのない恋愛物語 木野拿 咏鳴 @kinoda2232
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