愛されなかった社畜令嬢は、第二王子(もふもふ)に癒やされ中
かのん/ビーズログ文庫
プロローグ
十歳の誕生日。
私は
最初は
そして、初めて
「すごい……すごいっ! 私の魔力に反応している! お母様に
光る魔法陣を見つめながら、初めて、自分の存在が認められたような気がしたのだ。
名門貴族、メイフィールド
私は
お父様は私のことを不義の子だと言い、お母様はお前のせいで疑われるのだと
そして赤い目で生まれたばかりか、魔力を大量に有していたことがさらに私が愛されない理由となった。
魔力だけならば
だけれど、そこに赤目が重なったことで、ますます
メイフィールド家の
私は輝く魔法陣を見つめながら、
「決めた。私、魔法陣を描く仕事をしたい」
初めて自分の心の中に生まれた夢だった。
たった一人、公爵家の
ただ、生きていただけだった。
けれど、今は
「魔法陣を描く仕事に
両親や兄や姉は、私のことなど、この家の
なら、私は自分の好きなことをして生きていきたい。
愛されたいと願ってもその願いは
それは、これまで生きてきた日々ですでに理解をしていた。
悲しいけれど、それが現実なのだと私は
でも、魔法陣を描くことを私は諦めたくはない。
ずっと共に生きていきたいと私は初めて自分の中に強く思った。
「だって……魔法陣は、私に
私には魔法陣がある。
私は十歳の
魔法陣、それはかつて人の生み出した大規模な魔法を発動するための機構である。
ただし魔法陣を動かすためには大量の魔力が必要であり、少なくとも十数名の使い手を集めなければならない。非効率とされた魔法陣は
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