第一章4話 「ようこそ!フラワーズへ」
古代の権能。それを手にする者たち、超越者。古代の権能を持っている者には2つのパターンがある。生まれつき持っているパターンと、星神に与えられるパターンである。生まれつき持っているパターンはとても少ない。古代の権能はいくつ存在するかは分からない。ただ、名前が分かっているものはいくつかある。「加速」、「停止」、「破壊」この3つは名前と能力が世間でも明らかとなっている。「加速」は自分の速度を最大でマッハ30まで加速させることが出来る。強い能力が上、扱うのが難しいとされている。「停止」は触れたものの時間を止めることが出来る。人間の動きを止めることはできるが、体の時を止めることはできない。つまり、不老になることは出来ない。「破壊」は触れた物を塵にすることが出来る。強い念を抱けば、人をも塵にすることができる恐ろしい能力だ。そしてあともう一つ、世間ではあまり知られていないが、一部の人だけが知っている権能————
それが、「創造」である。
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チン・ピラと別れた後、ノムキネは冒険者ギルドである「フラワーズ」の拠点の一つである酒場を訪れた。
「こんにちは!ギルドに入りたいんですけど。いいですか?」
酒場のドアを開けて大きな声で言った。
「ギルドに入りたいなら、あっちの受付だぜボウズ」
大きな体をした強そうな30歳くらいのお兄さん。否、おじさんが返してくれた。
「ありがとうございます!名前も知らないおじさん」
ノムキネはなんの迷いもなくおじさんと言った。
「名前も知らないおじさんは流石に酷いぜボウズ。俺はこの辺では有名な冒険者。カミ・モールっちゅうもんや。名前だけでも覚えてってくれ。ちなみに29歳な」
と、カミ・モールはおじさんと言われたのを気にしてそうに言った。
「では、改めまして。ありがとうございます!カミ・モールさん。受付に行ってきますね」
「おう。また後でな」
ノムキネは改めて感謝し、受付へと向かっていった。
「こんにちは!ギルドに入りたいんですけどどうしたら入れますか?」
ノムキネは受付のお姉さんに問いかけた。
「ギルドに入りたいのでしたら、この紙に自分の名前と年齢、そして能力を書いてください。書かれた情報を元にギルドカードを作りますので」
ノムキネはウキウキで紙に書き始めた。
「名前はノムキネ・アクト、年齢は7歳、能力は「創造」っと。書けましたよ」
「名前はノムキネ・アクト、年齢は7歳、能力は「創造」でよろしいでしょうか?」
「はい!」
少し時間が経ちギルドカードが完成した。
「では、こちらを。このギルドカードは、他の冒険者の方とパーティを組むときに使います。パーティを組みたい人の名前をこれで検索して、パーティ申請を送信。相手の方が許可をすればパーティを組むことができます。ギルドカードを持っている人同士で会話もできますよ」
長い説明が終わり、ノムキネはギルドカードを受け取った。
「ありがとうございます!」
ノムキネが受付のお姉さんに言った直後。
「ようこそ!フラワーズへ」
酒場にいた全員がそう言った。
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