拗らせてるのは誰?
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第1話 ふふふ。(ある女の話)
あの子って、単純。
身近な人を一切疑ったりしないの。
だから私は楽しくて一緒にいるの。
上手くいってない恋バナなんて吐いて捨てる程に転がっているけれど、私の中であの子は昔から特別。
幸せになって欲しいのに、あの子の不幸をいつも願ってる。
私から離れないで欲しいから、いつも一番に頼って欲しいから、常に近くにいる。
すぐ手を差し伸べる。
先着順でしょ?そういうのって。
弱ったあの子に、私の優しさを見せつけるチャンス。
私なら幸せにしてあげるのに。
そろそろ異性関係に疲れてきた頃でしょう?
私の想いに気づいて。
胸に飛び込んできて──。
プルルルル……。
雪、今、連絡してこないで。
「はい」
「あ、俺だけど」
「もう連絡してこないで」
「聞きたいことあるんだけど」
「何?私、忙しいの」
「どうして、あの時、嘘をついた?」
「あの時、って?アンタには沢山、嘘をついたから、どの時の嘘か覚えてないわ。ふふふ」
「親友の恋愛をぶっ壊して、何が楽しいんだよ。それでも親友なのか?」
「綾花は、“親友”じゃないわ」
「じゃぁ……」
「きっとアンタの想像通りよ。ふふふ」
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