第20話
おばあちゃんはどんなときもずっと味方だよ、とこどもの頃に言われた言葉。
その言葉は私の中で根付いて大きくなった。
何があっても心の中のおばあちゃんが私を全部受け止めてくれるし、私が悪くても私の味方をしてくれる。
「すごーい!おばあちゃん、これ好きだな!」
「あんな腹立つ言い方しなくてもいいのにね!あんたはよくやってるよ」
「可哀想に…泣いていいよ。いい子いい子」
とにかくなんでも私を褒めてくれて大切にしてくれるし、そのままでいいんだよ、と言ってくれる。なにもかも全肯定。その結果私は周りの人に認められなくても心の中のおばあちゃんに認められたらそれで満足になった。もちろんなんでも認めてくれる。おかけで私は毎日のびのびと自分らしく過ごしている。
みんなも心におばあちゃんみたいな存在がいたらいいのにな、と考えながらコーヒーを飲んでいるとスマホが鳴った。
「もしもし?今着いたけど、南口のカフェだっけ?」
「違うよ、おばあちゃん。北口のカフェだよ〜」
今日は心の中じゃない、本物のおばあちゃんと会うのだ。
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