有明の月
阿慈谷月蝕
①
ただ、空に浮かんでいる有明の月にさえ意味を求めてしまうのは、私の性なのだろうか。その月は、宵の空に浮かぶ月とは違い、光こそ失ったように見える。しかし、その存在感は言うまでもないだろう。そんなことを考えながら、私は今日もそっと窓の外を眺めている。何故こんなことをしているのか。きっと意味なんてないのだろう。ここで、まるで他人事化のように語ってしまうのには訳がある。それは私が1秒先の私に自信を持てていないからだ。何を考えどんな行動をするのかもわからない。だが、たった一つだけ未来のことを言えることがある。それはこのことは私の心を幾ばくの間か苦しめることになるだろうということだ。
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