【完結】シスコンを辞めたいと妹に告げたら、可愛い顔で拒否られました

あかせ

第1話 決死の告白

 俺、荒波あらなみ とおるが高2に進級して1か月ぐらい経った。どうしても1歳下の妹 なぎさに言いたい事があるが、話す勇気が湧いてこない…。


しかし、いつまでもこのままではいけない。俺は今日、渚に決死の告白をする。



 今は祝日の午前中。母さんと父さんは出かけており、家には俺と渚の2人しかいない。俺は自室で、言いたい事を脳内で復唱し続けている。


「お兄ちゃ~ん。準備良いよね?」

扉が勢い良く開き、笑顔で入ってくる渚。


「うぉっ! …びっくりした」


「? いつもと同じ時間じゃん?」


彼女は普段通りベッドの上に座る。


「ねぇ。何かいつもと違うけど、体調悪いの?」


「いや、そういう訳じゃ…」


「悩みなんて、Hで吹き飛ばそうよ。ね?」


俺達はシスコン・ブラコンの間柄で、Hを頻繁にするのだ。これは兄妹の秘密なんだが…。


「……」

言いたい事は、Hと関係大アリなのだ。


「そこで黙るの? 本当に深刻なやつ?」


さっきの表情とは打って変わって、心配そうな顔をする渚。


「まぁ…、一応そうだな」

Hに対する考え方次第だと思う。


「何かハッキリしないな~。とにかくお兄ちゃんもベッドに来て。しながら聴くからさ」


本当はそれすら止めたほうが良いだろうが、渚の機嫌を損ねたくない。


「わかった…」


俺はベッドに上がって仰向けになった後、ズボンを脱ぐ。



 「それで、さっきから悩んでる事は何?」


本当にしながら聴く気なのか。


「言うけどさ、驚かないでくれよ」


「大丈夫だって。大抵の事じゃ驚かないから」


「実は…、シスコン辞めたいんだけど」


「……はあ!!?」


「驚いてるじゃん!」


「そりゃそうだよ! これ聴いて驚かないブラコンはいないって!」


「それで…、シスコン辞めて良いか?」


「ダメ♡」


…突然俺のを握る力が強くなった。どういうつもりだ?


「もっと詳しい話を聴かせて」


「わかった。…気になる女子ができたんだよ」


「その女子の名前は?」


水寺みずでら 由香ゆかさんだ」


「きっかけは?」


「俺と水寺さんは隣同士なんだけど、俺が落とした消しゴムを拾ってくれたんだ。その後笑顔で返してくれたんだが、とても可愛くて眩しくて…」


「その後の関係は?」


「これっきりだ。挨拶はするが仲良くはない」


「その女子のおっぱいの大きさは?」


「わからん。制服の上からじゃ…」

何でそんな事訊くんだ?


「え? その程度でシスコン辞めたいって言い出したの? Hしてないじゃん?」


「確かにその通りだが、彼女とはもっと親密になりたいと思っている。そのためには多くの時間が必要だ」


「だからあたしとの時間を減らして、その女子との時間を増やしたいんだね」


「そういう事だ。それに、シスコン・ブラコンなんて変だろ?」


「今は多様性の時代だし、気にしなくて良いって」


…これだけ説明しても、渚の表情は晴れない。納得してないのは明らかだ。



 「こうなったら、お兄ちゃんのお〇ん〇んに訊いてみようか」


「は? いきなり何を言い出すんだ?」


「ねぇねぇ。お〇ん〇ん君はあたしの好きだよね?」


【うん好きだよ。僕と渚ちゃんのは相性バッチリ♪】


俺のが腹話術人形のように扱われている。しかも声のトーンまで変える徹底ぶりだ。渚のユーモアって感じか?


「お兄ちゃんがその女子を気に入っても、お〇ん〇んが気にいるとは限らないよね? いずれその女子とHする気でしょ?」


「…まぁな」


「その女子気になるな~。今度会いに行って良い?」


「それはちょっと…」

俺と渚は同じ高校だから会える事は会えるが、目立つのは勘弁だぞ。


「あたしをその女子に会わせないなら、絶対納得しないから!」


渚は最低限脱いだ後、自分から入れ始める。


「お兄ちゃんもわかるでしょ? お〇ん〇んが喜んでるのを♡」


渚の言う通り、とても気持ち良い。それは事実だが…。


「その女子がお兄ちゃんをどう思ってるかわからないのに、そっちに移るなんて…。あたしが知らないだけで、お兄ちゃんはドMなのかな?」


「そんな自覚はないぞ…」


「あたしは絶対お兄ちゃんを振らない。だけどその女子は振るかもしれない。傷付く可能性がある選択をするんだから、素質はある感じじゃない?」


「……」

俺の選択は間違っているのか? 自信がなくなってきたぞ…。


「今度お兄ちゃんの教室に行くって事で、この話はおしまい。あたし、これ以上は限界だから♡」


この言葉以降、渚の喘ぎ声とエロい動きは止まらない…。

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