灯台の詩

箱庭師

第1話 灯台の少女

 詩と暮らす少女がいました。


 ここは、灯台がそびえる小高い海辺。

 少女は、

 灯台に宿る小鳥の囀りを詩に詠みます。

 灯台にやってくる羊飼いの鼻唄を詩に詠みます。

 灯台にこだまする舟人たちの掛け声を詩に詠みます。

 灯台を照らす月の精霊たちを詩に詠みます。


 そして、少女は、海の向こうも詩に詠みました。

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