春と罪の天使
鏡花水月
第1話 全ての始まり
柔らかい光の降る美しい天界。
美しい心と素敵な笑顔の住人たち。
俺だってこの天界に相応しい天使だ。きっと。
「あ、フィル。これをヒメノさんのとこに持ってってくれない?机の横に置いてたらいいらしいから。」
そう言って俺は布の山を渡された。
「オッケー了解〜。」
「ありがとう〜。」
言葉をかわして早速ヒメノさんのところに向かう。
俺は頼まれた通りヒメノさんの机の横に布を置いて立ち去った。去ろうとした。
「わ!フィルだ!おはようフィル!」
俺にふわふわ笑顔で挨拶を寄越したこいつは
エーゼン。ってすげぇ量の資料を持ってやがる。
「お前、、、ヤベェな。しゃーね、手伝う。」
そう言って資料を半分持ってやるとこいつはまたあの笑顔で「ありがとう!」と言った。
軽い。ほんとこいつの笑顔はパワーがヤバい。
「これどこに置くんだよ。」
俺ってなんか不服そうな感じかも。
「え〜っと、、、」
というとエーゼンはいきなりにこにこ笑顔を絶望の顔に変えた。
「どこだっけ、、、?」
こいつと来たら忘れたのか。
と思ったら資料に書いてある。
”ハスラ様“。
「おまっ!めっちゃ重要じゃねぇか!」
クソ。こいつは意外にも重要な役目を担ってるんだった。
そんなこんなで俺たちはハスラ様に資料を
お届けいたして、どっかぶらぶらしに行こうってことになった。
エーゼンはキャッチボールをしている天使を見て、
「キャッチボールとかいいじゃん!!!」
と言った。
まさか全てがこの言葉で歪んでしまうとは思ってもいなかった。
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