極道シスターの...~とまみザワ・トマミントマミンさん~

ストーリーの進み具合が少し早すぎる気がします。

句読点の不足も一つの要因ではありますが、それ以外にもご都合主義な展開、設定の説明不足があげられるかと思います。

主人公である御門京真について読み手が与えられた情報は、「最強の極道」「元ボイチェンTSVtyuber」「転生者」「銃にいろいろな能力が与えられた」だけです。

ハドックの部下戦でのロングナイフ(ドス?)も読み手からしたらいきなり出てきたものであり、どうやって修道服の内側に収納したのか。そもそもそのナイフはどこで調達したのか。などの多くの疑問を与えてしまいます。

銃に与えられた能力にしても、「銃弾換装」や「属性付与」など、何の説明もなくいきなり現れるため、またしても疑問が読み手に生まれてしまいます。

世界観も、どのような時代設定で、どのくらいの技術力の世界なのかが描写されておらず、銃やチェーンソーが当たり前に存在していいのか、悪いのかがわかりません。

作中で拳銃に対する人々の反応が一切なく、一見銃が当たり前に存在するように思えますが、そうなると今度はなぜプレートメイルが使われているかという謎が出てきます。

そもそもプレートメイルが現代戦で使われていない原因が、重くて動きにくく、視界が最悪であること、銃で簡単に貫徹されることの二点です。

銃器が当たり前にあるのならば、銃で簡単に貫徹されるプレートメイルが存在するのは不自然であり、逆に銃器が当たり前でないのなら、住民やハザックの護衛がなにも反応しなかったことが不自然です。

次の改善点は極道らしさがあまり感じられないことです。ものすごい強いことを表現するのならば元殺し屋とかでもいいわけですし、「ロングナイフ」と表現し、「ドス」などのTHE極道な呼び方をしなかったのも少し気になります。また、極道にしては少し諦めがよすぎるとも感じました。

文法としては一度読み直し、読みにくいと感じた部分に句読点や改行をその都度追加していくことで改善できます。

ご都合主義な展開に関しても、簡単に行き過ぎていると感じたならば、「現実でこの人がこういう行動をしたらこうなるだろう。」と考え、もっともらしい理由や、それを行うにあたってぶつかる問題点を洗い出し、追加することで改善できます。

リアリティの無さや説明不足に関しては、読者の考察に任せておき、後々伏線として回収する方法や、少し一話が長くはなりますが、風景の描写やキャラクターのセリフを活用し、うまく説明するとよくなるのではないでしょうか。

どんなに才能のある人でも、気が付かぬうちに失敗してしまうこと、自分ではわかっているつもりでも、相手に伝わっていなかったことはあります。

一度客観的に見直すというのも一つの手ですよ。

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