なんとはなしに、生きている

@cola_221

初日

 これは、学生の僕が綴る日常的で、何の変哲もないない日々の話である。朝起きて、ご飯を食べて、学校に行って、勉強をして、家に帰って、ダラダラと過ごして寝る。そのくらい、当たり前の話で、しかし、どこかで何かが起こりそうな、そんな話だ。


 僕は小さい頃から将来の夢がなかった。やりたいと思う職種はあるが、そこまでの道のりが面倒で、必ず諦めてしまう。そんな努力もしようとせず、ただダラダラと生きている。

 高校生になったばかりの僕は、初めて会う人たちと馴染めるか不安だった。中学校の時もそうだった。初日のホームルームの後に訪れる自己紹介コーナーはとても嫌いだった。順番がまわってくるまでそわそわして、いざ自分の番になったらまごまごとしてしまう。ほんとうにうんざりだ。そして、高校でも、もちろんやってくる。案の定まごついてしまった。まわりからは冷たい視線、コソコソ話、先生のため息。これだから、自己紹介は嫌いだ。

 申し遅れたが、僕の名前は和島泉〈わしまいずみ〉。どこにでもいる、平凡な学生だ。

 前に書いた通り、僕には夢がない。高校に入ったものの、やりたいことが見つからないため進路に関しては迷いに迷っている。今から何のためになんの勉強をすべきか、全くわからない。とても嫌になる。

 いつからだろうか、ネガティブな考えをするようになったのは。気づいた頃には何事も悪い方向に考えてしまっている。進路のこともそうだ。無意識のうちに悪い方、悪い方へと進んでしまっている。一体どうしたものか…。そんなことを考えていたら、先生に「和島、なにぼーっとしてるんだ。」と、叱られてしまった。全く、今日はついてない。

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