用語集①(第1話~第15話)


第1話


①御品書き

 白髭じじい(神ボウン)に「私」が死後に手渡された「特性」の選択肢が書かれたメモ。ここで、「私」は“本の虫”を選択した。ちなみにこれは今回で2回目で、前回は“膨大な魔法の素質”というものを選択している。なお、この「特性」は魂に付与されるものであり、生まれ変わるたびに一つずつ獲得してゆくという設定らしい。(第1話)


②王立図書館の村支部

 キールが幼少のころ通っていたという図書館。「メストリル王立大学編」内において、ついに、このキールが住んでいた村の名称が明記されることは無かった。

 

③王立大学

 メストリル王国王都メストリーデに存在する大学。のちにメストリル王立大学と正式名称が記される。17歳から入学可能。


④「僕」の住まい

 メストリーデに住んでいるようだ。王立大学に入学すると同時に引っ越してきたように思える。第1話の記述と数話後の記述の間でルイとの出会いについて矛盾点があるようだ。

 第2話以降、「下宿」と特定している。

 


第3話


⑤魔法

 この世界に存在する奇跡を起こす能力。とはいっても、この世界においては基本的に存在すること自体前提なので、それを「奇跡」とまでは思ってはいない。


⑥『真魔術式総覧』

 伝説の魔術師ロバート・エルダー・ボウンが記した書。キールが王立書庫で発見した、蔵書目録に記載されていない書物。古代語(?)なのか、現代の文字ではないもので記されている。



第4話

⑦魂

 「人類種」(高度な発達を遂げた文明を作ることが出来る生命体)にのみ宿る一種のシステムと、記されている。


⑧神

 魂を生まれ変わらせる役割を持つもの。これも一つのシステムだと、著者は言っている。現在の「神」はかつての白き魔術師ボウンが死後に就任している。



第5話

⑨東屋

 王立大学構内にある池のほとりに設置された学生たちの休息所。キールがミリアに魔法使いであることを見抜かれていることを宣告された場所。


⑩ハインツフェルト家

 重臣級の貴族家。ミリアの生家。


⑪国家魔術院

 国内の魔法使い(魔術師)たちを管理監視する国家機関。



第6話

⑫結界魔法

 空間を切り取って別次元の世界を構築する魔法で、本来は敵だけを放り込んで空間事消し去る魔法、とキールが言っている。

 第7話でこれは詭弁だったと明かしている。(第7話)

 さらに第8話にて「空間消失術式」という魔法術式が存在することについては明言されている。ミリアが調べている。(第8話)


第7話

⑬魔法感知・魔法痕跡消去・音声遮断・幻覚魔法の4つ

 キールがこの時点で使用できる魔法のすべて。第6話に出てきた「結界魔法」という術式は存在しないか、少なくとも習得していない。



第8話

⑭魔法の素質

 どれだけ強力な魔法を使えるかではなく、どれだけ有効に魔法を使えるかということ。


⑮史上最強の素人(魔術師)

 ミリアがキールを指して言った言葉。魔法についての知識が脆弱でありながら、自身の扱える魔法を最大限生かせる能力を指して言ったと思われる。



第9話

⑯痕跡

 魔法を使用したもの、もしくは場所に残る魔法発現の残硝。


⑰魔法のクラス

 下から、通常・上位・高度・超高度・最上位の5つ。魔法が与える影響の対象物によってクラス分けされている。「通常」は自然物質、「上位」は人体や生命体、「高度」は精神、「超高度」は次元、「最高位」は時間をその対象とすると規定されている。なお、この「クラス」は生まれ持った素質であり、後進的に獲得できるものではないと考えられている。ただし、初めから「クラス」に見合った魔法が使用できるものばかりではなく、のちのち自身の本来のクラスに到達するものはかなりの数存在している。


⑱魔法

 「術式発動」と「魔法威力」の二つからなる奇跡を起こす力、と考えられている。


⑲魔法錬成

 複数の術式を組み合わせてさらなる威力を持たせる魔法の運用方法。または、一人が同時または段階的に幾つの魔術式を展開できるかの単位。同時に2つの魔法を発動できる場合、錬成「2」とあらわされる。なお、この時点でのミリアは錬成「3」、キールは錬成「4」である。


⑳平民と貴族

 人類は大別するとこの二つの階級に分かれる。国王によって首長に任じられ領地を統治する家柄を貴族、そうでないもので領地つまり領主に税を納めるものを平民という。


㉑自由出国権

 平民に与えられた権利。平民は自分が所属する国および領地を自由に決定することが出来る、いわゆる移住の自由のこと。


㉒平静経済主義思想

 戦争をしないで経済活動を活発化し国を豊かにするべきという思想。これと、自由出国権とをまとめて、「自由経済主義思想」と総称されることが多い。



第11話

㉓料理

 キールは小さいころから自分で料理をしていたと明かしている。



第12話

㉔年末祭

 毎年12月24、25日を通じて行われるお祭り。国家行事でもある。起源は不明。国中の役人たちも休みになるため、メストリル王立大学も休校となる。


㉕貴族家の教育

 貴族は王を支え、王国の人民たちを守るべく国事に尽くすものという教育方針のようだ。


㉖王都の噴水公園

 年末祭の時、ミリアと待ち合せの(予定となった)場所。実際にはそこまで辿り着いていない。


㉗「あいつ」

 ルイの父親エドワーズ(リカルド)と因縁のある男。キールの顔がエドワーズにはその男に見えることがある。


第13話

㉘高等学院

 キールによると、ルイと知り合ったと言っている場所。だが、これ以降この高等学院についての記述はない。また、ルイとの邂逅については初出の時の記述とに食い違いがある(すいません><)


㉙テーブル

 直径1.2メートルの丸テーブル。キールの部屋に備えられているもの。ミリアと年末祭の時に一緒に食事をしたテーブル。なお、キールの部屋の皿とカトラリーは木製である。


㉚アダマンタイト原石

 キールが一度目の年末祭の折ミリアにプレゼントした宝石の原石。ミリアの手のひらの半分ぐらいの大きさ。キールはこれを送る際、「自分はまだその原石と同じだが、いつか必ず(魔術師として)輝きを放って見せる」と決意表明している。

 これに対しミリアは帰宅の際、返礼として頬へのキスをして、来年は身に付けられるものをと約束させている。



第14話

㉛『ベン・ハーシー冒険譚全集』・『ある魔術師の征東記』・『海王記全集』・『東武諸国戦乱記』

 キールが王立書庫で読んだと言っているファンタジー書籍たち。内容の詳細な記述はない。


㉜『基本魔術書』

 国家魔術院に所属する初等魔術師教育の際に配布される魔法の手引書。


第15話

㉝「火炎」・「水成」・「突風」

 「フレイム」・「アクア」・「ウインドブロウ」。『基本魔術書』に記載のある初等魔術式。クラスはどれも通常。ミリアの教授によってキールが習得した基本魔術式。


㉞『魔術錬成術式総覧』

 エドガー・ケイスル(『七色の魔術師』)著。キールが発見した魔術書で、ミリアに魔法訓練のお礼と言って差し出している。発見した場所についての明記は無いが、おそらくのところ、王立書庫内の無記名書物だと思われる。ケイスルは錬成「3」(・上位クラス)でありながら、歴史上最強魔術師の一人と称される。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る