歌舞伎町を舞台に呪いのぬいぐるみをめぐってさまざまな登場人物の物語が描かれています。どの登場人物のお話も興味深く読めてよかったです。特に地下アイドルの南雲メルさんは私もファンになってしまいました。
~訳アリなタイプの人々の運命が歌舞伎町で交差する~なんといっても登場人物たちの解像度の高さがスゴい! 地雷系少女、地下アイドル、警察官、パパ活おじさん……タイプの違う様々な人々にスポットを当てながら、全員から生々しさが感じられるし、それでいて殺戮シーンでは凄惨なのにどこか清々しさもあり不思議な魅力を持つ作品。 最新の社会問題やホラー系で人気職業の怪談師などを取り入れることで作品に現代感が出ており、それが物語のスピード感につながっている点にも注目したい。(特別審査員・柿崎憲)