終末世界アイコール

古海 心

第1話

 四年前、大災害によってウイルスが発生。世界中で霧が蔓延しゾンビが出現、人類は半壊した。三年前、鏡音鷹也は犯罪組織八咫烏の長、虚飾に襲われ八咫烏に所属することになる。重罪人が選ばれる帰還不能の遠征隊に選ばれてしまった鷹也は真正つばめ、烏末唯愛と共にゾンビが居ないとされる楽園を目指す。仲間との衝突と協力の中で、自らを今まで守ってきた裏人格の存在に気づき始める。八咫烏からの刺客により窮地に立たされた鷹也は仲間を守るために裏人格の助けを借りず人間を殺害。人殺しに絶望していた鷹也は仲間の言葉で立ち上がり、行方不明の姉を探す目的を掲げる。

 名古屋市に到着した鷹也達は社会生活を営む人々を見る。繰り返される危険地帯への食料調達、街の裏に蔓延る霧信仰と売春。鷹也達は社会への期待を失っていく。そんな状況で鷹也はウイルスの抗体の開発を目指す科学者、百合園人羽に出会う。人羽からの助言のもと、姉に関する情報提供を条件に鷹也は街を脅かす強力なゾンビ、モンキーの討伐に参加しモンキーを殺害。一躍、市の英雄となる。

 名古屋市長、蛇川から姉に関する情報を得た鷹也達は、市の外れにあるゾンビが暮らすとされる村に潜入。ゾンビ達の欲望に満ちた行動に吐き気を覚える。鷹也はゾンビとなった姉と再開。姉との平和な生活に溺れゾンビとして生活を送る。ある日、神社を訪れると霧は全てを諦めることを再び提案。諦めようとした鷹也を突如現れたつばめが蹴り飛ばし叱責。その夜、夢の中で両親を殺した後、姉を殺そうとしていたことを思い出す。それでも鷹也はつばめに支えられ再び楽園を目指す。仲間たちと村からの脱出を計画し実行。外に出る寸前、虚飾が現れつばめを殺害。唯愛は自らが虚飾であると明かす。唯愛は鷹也に千人、殺してウイルスを克服することを強要する。唯愛に呪いをかけられながらも鷹也は逃げ出す。

 鷹也は体の怠さを感じながらも名古屋市に戻り蛇川に助けを乞う。蛇川は鷹也を投獄。鷹也は他人を殺してでも生き残ることを決意し脱獄。唯愛が流した人を殺すとウイルスが克服できるという噂により市では暴動が起こり死体が積み上がっていた。生き残っていた人羽と合流。鷹也は自分を探しに来た姉を幸福のために殺す。鷹也達は呪いを解呪するために東京に向かい唯愛を殺害。ウイルスに感染してしまった人羽を介錯し、鷹也は独り、存在しない楽園を目指す。

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