#31 河村有希絵著 『思考の質を高める 構造読解力』

闇感想ではないのですが、表題の読んだので感想を書いておく。

こちら、ディスカバー・トゥエンティワンからの出版されているビジネス書なのですが……ディスカバー・トゥエンティワンから出版される本、大抵ガッカリさせられる説。


過去の国語教育では「構造読解力」を鍛えることが重視させていたという点は知識になった。


ただ、内容そのものは、私には買って読むまでもなかったなぁという印象です。


というのも、私、英文学の修士論文、英語で書きました。

「あなた、英語がボロボロね」

と評価されましたが、いちおう、修了できました。


英語で論文書かなきゃいけないから、大学1〜2年生の授業に、英語の論文の書き方の授業がある。

その中でパラグラフライティングを練習します。

なんで、「1パラグラフにキーセンテンスは1文」ってのは教えられていて、論の展開のかたちも一緒に勉強していたのです。


なんで、日本の国語教育は分かりませんが、文章を論理立てて書くってのは知っている。


あと、社会人になって提案書書くにしても、議事録書くにしても、メールを書くにしても。

パワーポイントなんか1スライドに1メッセージ入ってるほうが分かりやすい。

議事録とメールもまとめますよね、箇条書きで。

……そんなこと、習う必要あるの?当たり前だが。


これは文章をまとめるに限らず、1個のプロジェクトを行うとき、ディレクションなんかしてると、全体把握して、時間と人員を割り振るので、必然的に構造化をしなければならない。

ここの部分、この時間までによろしく!っていう。




正直なところ、これができてないのは、行政文書だけだと思う。

政策提案の文書を読んでも

政策立案の授業を受けたときすら

文章下手くそですよね


日本の公務員のくせに、日本語下手くそって、大丈夫ですか?と思うことがある。


国でも地方でもいいけど、いや、そんな長く同じこと書かんでいいだろう……とか。

ものすごく日本的な文章なので、だいたい、結論、最後だしね。


だから、お前は何が言いたい!?


と思いながら30分〜1時間待ってることがある。

で、言いたいことの論拠がないとか。

ザラです。

国語教育を考えたとか書いてある、文科省とか、逆にヤバいと思うけどな。

教育委員会にいないので知りませんが、話を聞いている限り、イマイチだと感じる。

……例えば、報道関係者からのアンケートとか。

質問に対する回答すらできてないことがあるから。

なぜ、ズレる?




さらにいうと、こちらの本自体が、そもそも美しい文章構造になってるかと問われれば、ビミョーだと感じる。

そもそも、論文?ビジネス書のはずなのに、「私」多すぎ。

エッセイか?


書かれている事自体は否定しません。

人間は言語によって思考するので、言語化できないものは思考の範疇にない。

でも、文学というのは、直線的な思考……言葉を超える試みなので、対話とか。物語になるものだと理解してます。

ちなみに、20年以上前から「脱構築」の試みもされているので、果たして構造化自体が完全か?と言われると、そうではないのですが、「構造化」がわからないと「脱構築」もできないので、そういう点で有用だと感じる。


あと、ものすごい簡単な話。

国語ができないと、算数の問題が分からないから解けない、という事象は聞いたことがあります。

なんで、国語って大事なんですよね。

つるかめ算とか、問題文のほうが難しいことがあるのだから。




調子がよかったとき、国語だと偏差値80超えてたことがある。

英・国で70超える程度だったので、個人的には、こういう読み方ができないことのほうが、分からない。

脳が思考でパンクして、文章が覚えられなくなる前までね。


これを「構造学習」っていうんだよ、というんだーということが勉強になりました。

文章を論理的に書きたい、論理的な思考をする必要がある方にはおすすめです。

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