いつの間にかそうなっていた

おもながゆりこ

第1話

我が家の大学二年生の長男は、夫に似て、優しく穏やかで親切で、堅実な子である。


ただ、これまで彼女らしき女の子がいたためしがない。


多分一度も女の子と付き合った事がない(私が彼女だ、などと言い張る図々しさはない)。


本人は気にしていない様子。


それでも良いのだが、やはり青春を謳歌してほしいので、ガールフレンドのひとりや二人、と思ってしまう。


美人ではなくても性格の良い子、出来たらご両親に愛されて育った子。


これが私の希望でごわす。




所で、私と夫は職場結婚である。


特に


「付き合おう」


等、言ったり言われたりしなかった。




本当に気がついたら付き合っていたし、


いつの間にか結婚していたし、


はっと気づいたら子どもも生まれていた。四人も!


大げさではなく、これが本当の所。




ただ、それがいちばん良い気がする。




好きだから付き合って、と言ったとしても、もしかして相手は友達でいたいと思っているのかも知れない。


そう言われる事自体が重いかも知れない。


まして相手が、断ると傷つけると気を使ってついOKして付き合ったとしても、お互い苦しい。


色々な事が噛み合わないだろうし、居心地も良くないだろうし。




だから恋人に限らず、何でもそうなのだが


「いつの間にか、そうなっていた」


というのがいちばん良い。




ああ神様。どうかうちの子に、性格の良い彼女を与えたもう。


いつの間にか恋人出来ていますように。




もうひとつ。


私がいつの間にか作家デビューしていますように!!




あともういっちょ!


うちの夫の年収が、いつの間にか今の五倍になりますように。




イェーイ\(^o^)/


欲張りな、おもながゆりこでした。

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いつの間にかそうなっていた おもながゆりこ @omonaga

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