エピローグ⑥

 少女は彼女に信頼を寄せていた。それだけにショックだった。


「『大丈夫。必ず助ける』という言葉を信じた」

「まさか……まさか結果が変わらないなんて……」


 そうなのだ。どんなに優秀な霊能者を呼んでも助かる事はできない。

 アカシアの記録には逆らえないのだから。

 少女は見えない誰かに、霊能者の友人と共に虐待を受けながら、その短い生涯を嘆きながら閉じた。あの時の娘のように。


〈完〉

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